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2021_ACL_3・・すギョいね〜、フロンターレ・・内容でも結果でも、相手(強いテグ!)を寄せつけないホンモノの美しい質実剛健サッカーを魅せた・・鬼木達への敬意の拍手を・・(フロンターレvsテグ、3-1)・・(2021年7月9日、金曜日)

さて、5連勝を飾った、鬼木達フロンターレ。

その圧倒的なサッカー内容からすれば、まさに順当な結果でしょ。

ということで・・

今回も、前回コラム同様に、「J」と「K」の対峙・・ってな視点も含めて、「人とボールの動き」というテーマで書きましょうか。

ところで・・

どこかのメディアが、「こんなニュアンス」の記事をアップしていたけれど・・

・・今回のACLでは、日本と韓国チームの実力が突出していた・・

・・内容でも、結果でも、彼らが他の国のクラブを寄せつけなかったのだ・・

・・ってな感じ。

そう、わたしも、まさに、その「構図」でACLを観ていたんだよ。

ところで、そんな「差」の絶対ベースは!?・・

それは、言わずもがなだけれど、忠実でダイナミックな(爆発!)、攻守ハードワークとリスクチャレンジを自ら探しまくるってな「主体性プレー」。

だからこそ、ボール奪取プロセス(チーム内イメージングが有機的に連鎖する守備プロセス!)の実効レベルが極まっていく。

そして・・

そう、次の攻撃(仕掛け)での、人とボールの動き。

「J」にしても、「K」にしても、とにかく、人とボールをしっかりと(素早く、広く!)動かしつづけるなかで、スペースを攻略しようとするわけだ。

その、グラウンド上の究極現象が、ワンツーを積み重ねていくことで相手守備イメージングの「ウラ」を突いていく、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション。

だからこそ、持てる「個の才能」を、存分に光り輝かせられる。

そして・・

その視点で、「J」に、今回の「K」を上回る「一日の長」があったんだよ。

ということで、今回コラムでは、その「ダイレクトパスを織りまぜた」決定的コンビネーションという視点で、究極の「最終勝負」をテーマにしようと思ったわけさ。

まあ・・

フロンターレの名将、鬼木達は、「ダイレクト」ではなく、今でも「ワンタッチ」という表現にこだわっているようだけれど・・さ。

へへっ・・

あっと、テーマ・・

それは・・

ダイレクトパスであるからこそ活きる、3人目、4人目の、決定的フリーランニング。

もちろん、その代表格は、鬼木達フロンターレなんだけれど・・

マッシモ名古屋にしても、松波正信ガンバ、レヴィー・クルピ大阪にしても、そんな、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションをイメージしていると思うわけだ。

とにかく、彼らが創り出す「本物のゴール機会シーン」の多くは・・

そんなコンビネーションから生まれているわけだから・・ね。

まあ、その視点で・・

フロンターレの「切れ」が群を抜いているコトは、誰の目にも明らかだよね。

例えば、こんな具体的シーン・・

・・一人が、先方のチームメイトと「ワンツー・コンビネーション」を仕掛けようとしている・・

・・その瞬間、周りの、3人目や4人目の選手が、ウラの決定的スベースへ向けた爆発フリーランニングを(もちろんタイミングを見計らう様子見から入る!!)イメージする・・

・・そして・・

・・「ワン」のパスからのリターンパスを、そのまま、3人目が狙う決定的スペースへ「通して」しまったり・・

・・「ワンのパス選手」へリターンパスを「戻し」、「そこ」から、「トントント〜ン」ってなリズムの、決定的ダイレクトスルーパスが出されたり・・

・・また、その「トントント〜ン」ってなリズムのダイレクトスルーパスを受けた3人目が・・

・・別のゾーンで走り抜けている4人目(!!)へ、「トントントントン」ってなリズムで、ダイレクトでの決定的スルーパスを通しちゃう・・

そりゃ、観ている方にとっても、鳥肌が立つようなエキサイティングシーンでしょ。

もちろん「守る方」にとっては、厄介なコト、この上ない・・

そう、「創造的なボールなしアクション」を正確にマークするのは至難のワザなんだよ。

「あの強い」韓国チームでも、そんな、ボールがないところでの「決定的な動き」を先読み(イメージング!)できていないケースがほとんどなんだ。

もちろん、そんな「ダイレクトパスを活用する仕掛けリズム」は、最終勝負シーンだけじゃない・・

・・よくあるじゃないですか・・

・・後方で、ボランチと最終ラインが、ボールを動かしているシーン・・

・・そこで、ボランチから、バックパス気味の、「緩い横パス」が、最終ラインプレイヤーに出る・・

・・と、同時に・・

・・そう、最前線プレイヤーが、爆発的に、決定的スペースへの「抜け出しフリーランニング」をスタートするんだよ・・

・・要は・・

・・そう、マークする相手ディフェンダーの「目を盗む」ってな、ボールがないところでの決定的プレーを活かし切る、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションっちゅうわけさ・・

とにかく、このコラムじゃ・・

三笘薫のスーパー勝負ドリブルといった、誰にとっても魅力的なプレーではなく、そんな「個の勝負」を、より効果的にブチかましていくための組織コンビネーション・・っていう視点でコラムをアップしようと思った次第。

さて、次は、イングランド対イタリアの「EURO」決勝だね。

あっと、その前に、リカルド浦和レッズや永井秀樹ヴェルディもあるね。

いまから楽しみで仕方ありません。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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