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2025_ナデシコ・・素晴らしいサッカーで、強豪カナダを圧倒したナデシコ・・そして、世界トップとの「僅差の内実」にも、注目すべきポジティブ変容が・・(ナデシコvsカナダ、 3-0 )・・(2025年11月29日、土曜日)

ナデシコが、さまざまな意味でカナダを凌駕した親善マッチ・・

ということで、ピックするテーマだけれど・・

わたしは、人とボールの動き、そしてそのリズム・マネージメントってな視点にしたいね。

というのも・・

そう、その「動きの内実」こそが、サッカーの「質」を決めちゃうワケだから・・

特に、「人とボールの動き」のリズム・マネージメント・・

その「リズム」が良ければ、自然に、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)における、ボールがないところでのアクションの量と質も、アップするんだよ。

そう、そのリズムが「クリアにイメージ」できれば、パスを受ける動きも、加速する。

そして、その優れたリズム・マネージメントにともなって、ボールがないところでのアクションの量と質がアップしてくれば、おのずと、パスの「質」もアップする。

そう、そのことによって、スペースパスを、より効果的に「機能」させられるんだ。

ところで、強豪カナダ・・

彼女たちは、優れた個の能力」という明確な武器があるコトで、どちらかといったら「足許」につけるパスをつなぎながら、個の勝負を主軸に仕掛けようとする。

もちろん、一発ロング縦パスも含めてネ。

対する、優れたプロコーチ、ニルス・ニールセン率いる、我らが「ナデシコ」・・

彼女たちは、とにかく、組織サッカーの質の向上を「意識」するんだよ。

特にスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)では・・

よい「動きのリズム」を演出できれば、それが、決定的な武器にもなる、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションとして結実するんだ。

男子でもそうだけれど・・

それこそが、昨今の、ゴールがとても難しくなっている現状での、効果的な突破口になるんだよ。

とにかく、我らのナデシコの、人とボールの動き(そのリズム・マネージメント)が素晴らしかった。

まず、そのコトが言いたかった。

あっと・・

良いリズムで、人とボールを動かせるコトのアドバンテージについて、もう少し補足しよう。

人とボールの動きを、優れたリズムで運べれば、チームメイトたちも、「どのタイミングやコースで次のパス」が飛んでくるのか、「より」明確にイメージングできるモノなんだ。

だからこそ、3人目、4人目の「フリーランナー」だって、どんどん押し上げ、より積極的に、決定的スペースへ入り込もうとするわけだ。

そしてそこへ・・

そう、ハイクオリティの「スペース」パスが供給される。

そんな仕掛けのリズムこそが、現代サッカーに、求められているっちゅうわけさ。

でも逆に・・

足許パス(個の勝負ネ)を多用するチームの場合・・

どうしても、相手に、次のパスのタイミングやコースを読まれ、効果的に攻め上がれない。

あっと・・

もちろん、タイミングとコースがピタリと合う「縦パス」が入れば・・

このカナダのように、「個の能力」を駆使する、スピーディーでパワフル、そんな危険な仕掛けだってブチかませる(もちろん危険なカウンターもネ)。

でも、それって、やっぱり、偶発性ファクターが強い「単発の仕掛け」でしょ。

そんな仕掛けだったら・・

やっぱり、「効果的なフィニッシュ」まで持ち込めるシーンが少なくなるのも道理っちゅうわけだ。

とにかく・・

内容的にも、「あの強い」カナダを、「ほぼノーチャンス」に抑え切れたコトには、とても大きな価値があったと思う。

ところで筆者は・・

そんなゲームを観ながら、こんな複雑なテーマ「にも」考えをめぐらせていたんだ。

まあ、簡単に言えば・・

ナデシコと世界との「最後の僅差」の内実。

以前は、個の能力を前面に押し出す、「世界の強豪」に対し・・

我らがナデシコは、徹底的に、「組織」で対抗した。

そして2011年のドイツ女子W杯で、世界に頂点に立った。

そう、佐々木則夫&澤穂希ナデシコ・・ね。

私は、その2011年の大会は、最初から最後まで、現地で「証人」になってきた。

そのときのコトについては、この「コラムシリーズ」を、ご参照あれ。

とにかく・・

まだ澤穂希が小学生だったころ(わたしは読売サッカークラブのコーチだった)から・・

ドイツにサッカー留学し、恩師、故ゲロー・ビーザンツが、西ドイツ女子代表を組み上げるプロセスを体感し・・

そして、2011年ドイツ女子W杯で、歴史に残る成果の「証人」になるまで・・

いや、それ以降も・・

女子サッカーの発展プロセスを、心の片隅に捉えていたという自負はある。

もちろん、現在JFAで、女子委員長を務める、(2011年の、女子代表監督だった)佐々木則夫さんの貢献も、大きかったけれど・・

とにかく、いまの、ニルス・ニールセン「なでしこ」の強さの内実が、以前とは、まったく異なるってなコトが言いたかったんだ。

サッカー要素・・

フィジカル、テクニカル、タクティカル、サイコロジカル、そして神様ファクター・・

ナデシコの場合、なかでも、フィジカルの「格差」が、とても大きかったんだ。

たしかに、今でも、まだまだ「僅差」は残っているけれど・・

でもニルス・ニールセンなでしこは、その「小さな差」を、テクニカル、タクティカルで補って余りあるトコロまで、大きく発展しているんだよ。

ライバルは、欧米列強をはじめ、ブラジルやアフリカなど、多いし・・

彼らはタクティカルでも、(2011の澤穂希ナデシコを模範に!?)組織的にも、より洗練されている。

そんな世界の強豪に対して、ニルス・ニールセン「なでしこ」は、さまざまな意味合いで、「タメの勝負を張れる」トコロまで、成長しているんだよ。

そのコト「も」、事実として、この場を借りて、強調したかった。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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