トピックス
2025_
クラブワールドカップの4・・故ヘネス・ヴァイスヴァイラーが示唆した、「これからのサッカーの進化プロセス」を体現する、「世界選抜チーム」によるスー
パーマッチを目の当たりにして・・(PSGvsバイエルン・ミュンヘン, 2-0)(レアル・マドリーvsボルシア・ドルトムント,
3-2)・・(2025年7月6日、日曜日)
・・いいか、これからのサッカーでもっとも重要になるファクターは、フィジカルなんだ・・
・・もう、戦術的なファクターは、考え尽くされた・・
・・後は、フィジカルの進化によって、どんどん「周りのファクター」が引き上げられ、変化や進化を繰り返すんだ・・
もう、40年近く前、わたしの師でもある、ドイツ伝説のスーパープロコーチ、故ヘネス・ヴァイスヴァイラーが、そんな教えを授けてくれたことがあった。
そして今・・
そう、その進化プロセスを、鮮明に思いだし、肌身に体感しているっちゅうわけだ。
・・両チームが、まさに、シームレスに、攻守(ハードワーク)に躍動していますよね・・
ダゾン解説の、水沼貴史、佐藤寿人が、異口同音に、そんな素敵なコメントをする。
まさに、おっしゃるとおり・・
攻守の切り替え・・
素早く、効果的に「それを実行する」なんてコトは、今では、まさに当たり前。
両チーム選手たちは、次を「予測」し、例えば、仕掛けていくプロセスのなかでも、次のボール奪取プロセス(守備)を、完璧にイメージングしているんだよ。
「逆」もまた、同じ。
ボール奪取プロセス(守備)に集中しながらも、奪い返した「次の仕掛け」をイメージングする。
ところで・・
ヴァイスヴァイラーが言う、フィジカルというサッカー要素だけれど・・
そのサッカー要素には、フィジカル、テクニカル、タクティカル、サイコロジカル、そして神様スクリプトがある。
ヘネスは、技術や心理・精神的なファクターは、自然と向上していく。
また、個人戦術、グループ戦術、チーム戦術など、ヘネスが言ったように、確かに、「あの時点」で、ほぼすべてを網羅する「理解や発展イメージ」は、醸成・共有されていたと思う。
そして、これまたヘネスが言ったように・・
次の段階の「技術・戦術」的な進化&深化は、スピード、パワー、持久力などといった「フィジカル」の進化に「応じて」、自然とアップしていった。
CWC準々決勝を観ながら(まあパルメイラス対チェルシー戦も思い起こしながら!?)、そんな、ヘネス・ヴァイスヴァイラーの教えを、思い起こしていたっちゅうわけさ。
たしかに・・
とにかく、準々決勝まで生き残った全ての「世界選抜チーム」は、例外なく、攻守が、ものすごいスピードで入れ替わりつづける。
そして、そこここで、もうあり得ないほどの「出力」の、局面デュエルが展開される。
もちろん、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)では、人とボールの軽快な動きを絶対ベースに、最終勝負では、自信と確信にあふれた「個の勝負プレー」がブチかまされる。
そんな、レベルを超えた、「組織」と「個」の、スーパーバランスに、酔いしれた。
まあ、とにかく・・
そこで展開されている「グラウンド上の現象」を、言葉で表現しようなどといった野心も吹き飛ぶくらいの、超絶の「プロの仕事」のオンパレードなんだよ。
もちろん大原則は、ボール奪取プロセス(守備)。
そこじゃ、以前にはいた、「才能」という天からの授かり物に「甘える」ような怠惰なプレイヤーは、もう、存在すら、許されない。
それもまた、ヘネス・ヴァイスヴァイラーが言った、これからの進化&深化の「内実」の1部なんだろうな〜・・
クラブワールドカップを観ながら、そんなコトに思いを馳せていた。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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