トピックス
- 2021_
なでしこ(オリンピック)・・究極の組織サッカー・・そのベクトルを突き詰めていけば、必ず、美しい質実剛健サッカーを体現できる・・この日のナデシコを
観ながら、その確信が深まった・・(なでしこvsスウェーデン、1-3)・・(2021年7月30日、金曜日)
- いや、ホント、とても悔しい結末になった。
その悔しさの背景・・
もちろんそれは、高倉麻子ナデシコが、とても、とても立派な組織サッカー(主体性プレー)を魅せてくれたからに他ならない。
そんな立派なサッカーの絶対パックボーン・・
それは、言わずもがなの、優れたボール奪取プロセス(守備)の内実。
それがあったからこそ、次の攻撃での勢い(≒十分な人数)もアップさせられた。
とにかく・・
効果的にボールを奪い返した直後には、何人もの選手が「ボールを追い越して」いくなんていう頼もしいシーンがつづいたんだ。
そして彼女たちは、人とボールが軽快に動きつづける、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを魅せちゃう。
スウェーデンは、多くの場面でタジタジだった。
それほどナデシコは、素晴らしい「意志」を炸裂させながら、一人の例外もなく、攻守ハードワークとリスクチャレンジを、自分主体で「探しまくった」んだよ。
そう、スーパーな「主体性プレー」のオンパレード。
だからこそ、攻撃(仕掛け)での、ボールがないところでのダイナミズム(フリーランニングの勢い!)を最高潮にまでアップさせられた。
そして、攻守にわたる多くの局面で演出する「数的優位なカタチ」をベースに、人とボールの動きを加速させる。
(ワンツーを積み重ねる!)ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションに、「強烈な意志」が乗っていくのも道理じゃないか。
あっ・・繰り返しか・・
そして・・
そんな、組織的スペース攻略から・・
(攻守ハードワークという視点で完璧なイメチェンを果たした!)岩渕真奈・・
(強烈な闘う意志の権化!)杉田妃和・・
(攻守ハードワークと創造性プレーのリーダー!)長谷川唯・・
また、田中美南、中島依美などなど・・
そんな個の才能連中が、勇気マンマンの「個の勝負」をブチかましていくんだ。
とにかく、負けはしたけれど・・
この試合での高倉麻子ナデシコが、「世界トップ」とタメを張れるだけの潜在パフォーマンスを世界中にデモンストレートしたコトだけは確かな事実だよね。
それは、オリンピックという世界舞台だからこそ、ものすごく重要な「成果」だった。
ところで・・
私は、このスウェーデン戦を観ながら、こんなコトを思いだしていた。
それは、2011年ドイツ女子W杯の準決勝スウェーデン戦。
なにせ、NHKアナウンサーの方が、しつこく、そのゲームに言及していたからね。
ということで・・
当時の、その「試合コラム」と、次の日にアップした、友人のプロコーチ連中とのディスカッションについても、リンクを張っておきます。
長いし、一つ一つの文章の「量」が多いから、読みにくいコトこの上ありません。
でも、まあ、ご興味のある方は、どうぞ。
とにかく・・
このゲームでの高倉麻子ナデシコは、ホントに立派な組織サッカーを魅せてくれた。
究極の組織サッカー・・
そのベクトルを突き詰めていけば、必ず、美しい質実剛健サッカーにつながる。
この日のナデシコを観ながら、その確信を深めていた筆者なのだ。
私にとって、今日の彼女たちは、まさに、「日本」にとってのアイデンティティ(誇りのリソース!)そのものだったんだ。
日本の女子サッカー。
WE(Women Empowerment)プロリーグもはじまるし、若い世代も着実に伸びている。
今後のナデシコに、大いに期待しましょう。
ということで・・
高倉麻子ナデシコ、裏方の方々も含む関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。
そして、有難うございました。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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