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2019_天皇杯・・決勝・・両チームともに、守備への意識と意志が「偏り気味」の、典型的な決勝戦ではありました・・(アントラーズvsヴィッセル、0-2)・・(2020年1月1日、水曜日)

・・ホタルは、チームのなかでも、とても重要な役割を担っているんだ・・

・・ボランチとしての基本的な仕事だけじゃなく、リーダーシップという視点でも・・

・・とにかく、頼もしい存在だよ・・

ヴィッセル監督トルステン・フィンクが、コメントのなかで、山口螢を誉め讃えていた。

まさに、アグリー・・

その山口螢については、後述するけれど、まずこの決勝戦について、簡単に総括しておこうかな。

要は、典型的な決勝戦だったっちゅうこと。

両チームともに、絶対に失点しない・・という基本イメージでグラウンドに立ち、そして、多くのチャンス&ピンチシーンで、最後のトコロで、相手にアドバンテージを渡さなかった。

だから・・

たしかに互いに11本ずつシュートを打ったけれど、スペースを攻略して創り出す、美しいゴール機会のシーンは、ほとんどなかったよね。

要は・・

そう、人とボールの動きを絶対ベースに繰り出す、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションが、うまく機能しなかったんだよ。

両チームともに・・ね。

もちろん、イニエスタやレオ・シルバといった才能たちは、たまに、とても美しいタイミングとコースの仕掛けタテパスを供給する。

特に、イニエスタ・・

とにかく、ワンタッチコントロール(ワントラップ)が素晴らしい。

もちろん彼は、事前に、周りのチームメイトたちの「最終勝負イメージ」を、正確に把握している。

だからこそ、観ている者を、「エッ!?」ってな感じで驚かす、素早く正確な勝負のタテパスを供給できる。

以前に書いたけれど、わたしは、そんな、勝負のタテ(スルー)パスこそが、イニエスタが世界中で高く評価されるバックボーンにあると思っている。

フロンターレ中村憲剛(牛若丸)もまた、「そのレベルに近い」勝負パスを供給できるよね。

あっと・・ハナシが逸れた。

要は・・そんな「才能ベース」の、単発の美しい仕掛けは除いて・・

両チームともに、簡単にスペースを攻略できなかった背景に、素早い人とボールの動き(ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション)が、うまく機能しなかったっちゅうコトなんでしょ。

もちろんそこには・・

両チームが展開した、前からプレス守備とブロック守備を、効果的に使い分けるディフェンス(ボール奪取プロセス)が、とても上手く機能していた・・という背景もあるさ。

でも私は、やはり、攻撃での、積極的にタテへ仕掛けていくリスクチャレンジ姿勢の内実にスポットライトを当てて評価したいんだよ。

その視点で・・

たしかに前半はヴィッセルが全体的なゲームの流れを掌握し、後半は、アントラーズが盛り返したよね。

そんなゲームの変容と結果は、全体的に、まさに「互角」ってな数字が記されていいるワケだ。

仕掛けのコノテーション(言外に含蓄される意味)という視点からすれば・・

前半のヴィッセルにしても(二つのゴールとも、チト訳の分からないヤツだったでしょ!?)、後半にイニシアチブを握ったアントラーズにしても、美しく、相手のスペースを攻略したシーンは、ほとんどなかったよね。

あっ・・そうそう・・

前半27分に、カウンターの流れから、最後はルーカス・ポドルスキーがダイレクトでブチ込んだ仕掛けプロセスが、もっとも美しいチャンスメイクだったかもしれないね。

そして、アントラーズが二点のビハインドを追う後半。

もちろんアントラーズは、より積極的に攻め上がる。

大岩剛監督が、最終ラインをスリーバックに変更し、土居聖真をグラウンドに送り出したんだよ。

そして、そこから、ガラリと試合内容が「変容」していったっちゅうわけさ。

それまで、ほとんどイニシアチブを握れなかったアントラーズが、今度は、お返しとばかりに、ヴィッセルを攻め立て、押し込みはじめたんだ。

それも、仕掛けの内容的には、前半のヴィッセルを凌ぐレベルだった。

そして、そんな劣勢のゲーム展開のなかで・・

前述した、ヴィッセル山口螢が、類い希なる能力とリーダーシップを輝かせるんだ。

レオ・シルバとの、局面デュエルでも、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションによる決定的スペースの攻略プロセスでも、ピンチになりそうなシーンには、いつも、山口螢がいた。

この表現は、まったく誇張なんかじゃないよ。

彼の、ボール奪取プロセスで誇示しつづけた「猛禽類の眼(感覚)」は、まさに、世界レベルといっても過言じゃなかったんだ。

そんな彼の、カバーリングへの入り方や勝負所を見極める「イメージング」。

まず彼は、アントラーズの人とボールの動きを、注意深く「観察」する。

そこで彼は、アントラーズ仕掛けの「イメージング内容」を探りながらも、決して安易にターゲットを絞り込まず(勝負所イメージをボカしながら!?)、徐々にボール奪取プロセスのターゲットを先鋭化させていくんだ。

わたしは、そんな山口螢に対して、こころからの賞賛の拍手をおくっていた。

この試合・・

たしかに、そんなアトラクションはあったよ・・

でも、総体的には、前述したように、守備に意識と意志が「偏り気味」のゲームではあったよね。

まあ、典型的な、トーナメント決勝戦。

もちろん私は、それでも、いくつかのテーマは、ピックアップしていたさ。

それについては、機会を改めて・・

今日は、こんなところです。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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