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2020_ 日本代表(親善マッチ)・・世界の強豪とのギリギリの(本気の!)勝負マッチ・・森保ジャパンが立派なサッカーを展開したからこそ、価値ある体感を積み重 ねる貴重な学習機会にまで高揚させられた!・・(日本vsカメルーン、0-0)・・(2020年10月9日、金曜日)

もちろん、カメルーン「も」進化をつづけている。

選手全員が、ヨーロッパの強烈な競争社会のなかで活躍し、世界最高峰のサッカーイメージを自分のモノにしているわけだからね。

あっと・・

また、指揮官も、現役時代は、ポルトガル代表でサイドバックを務めたことのある(とても質実剛健な!?)プロコーチらしい。

そんなだから・・

守備での優れた連動性、そして攻撃での「組織と個のハイレベルなバランス」等など、まあ、理の当然の(進化しつづける)高質サッカーを魅せてくれるのも道理。

そう、まさに、相手にとって不足なし。

とはいっても・・

私は、まだ以前のアフリカンサッカーのイメージに囚われているから(!?)、「あの」レベルの、攻守にわたるハイレベル組織サッカーに、ちょっとした「驚き」の方が先行してしまうんだよ(次元が低くてスミマセンッ!)。

なにせ・・

そう、日本代表の「前からプレス守備」をイメージし、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションで、そのアタックを、スッ、スッってな感じでスマートに「かわして」しまうんだから。

そして、そこから、素早いリズムのサイドチェンジなどもミックスし、ボールを、日本守備組織の薄いゾーンにスムーズに運んじゃう。

素晴らしい「スペース攻略プロセス」じゃありませんか。

そして、もちろん・・

彼らの特長である、抜群のスピードとパワー、そしてスキルを駆使したドリブル突破チャレンジをブチかますっちゅうわけだ。

対する、森保ジャパン・・

そんな「強い」カメルーンを相手に、とても立派なサッカー(さまざまなニュアンスを内包する闘い!!)を魅せてくれたと思う。

とはいっても・・

まあ、ホントに長いブランク明けの代表マッチということもあって(!?)・・

以前の、爆発的なイメージが(それに対する期待が!)先行しちゃっていたんだ。

そう・・

2018年に森保ジャパンがデビューした当時のような、センセーショナルな攻撃サッカーへの期待という「心の高まり」が、アタマを駆けめぐっていたのさ。

でも実際のゲームは、互角の、深いコノテーション(言外に含蓄される意味)を内包するダイナミックな勝負マッチってなコトになった。

要は・・

カメルーンが、日本のことを、大きく進化&深化している「強豪国」だと強烈に意識してピッチに立った(そんなゲーム戦術イメージを叩き込まれたっ!)っちゅうことだね。

たしかに、2018年当時の・・

コスタリカウルグアイ、そしてベネズエラにしても、少し(日本を甘く見た!?)イージーなマインドでピッチに立ったのかもしれないからね・・。

あっと・・蛇足・・

ということでゲームだけれど・・

そこには、森保ジャパンがデビューした当時の、組織と個が、夢のようにコラボレートしつづけた、まさに爆発的な仕掛けプロセスってな雰囲気は、なかった。

もちろんそれは、カメルーン守備が、強い日本をイメージして守備に就いたからに他ならない。

タイミングを失ったら、決して安易にアタックを仕掛けず、ウェイティングや粘りのマーキングをつづける。

そう、彼らは、自分たちの強みである「身体能力」をフルに発揮できる局面デュエルの状況に持ち込み、満を持してアタックを仕掛けるんだよ。

だから、日本は、組織コンビネーションでも、個のドリブル突破チャレンジでも、簡単にはスペースを攻略できない。

例えば、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーション・・

そこでは、人数が足りないだけじゃなく、その仕掛けプロセスに参加する味方が、ことごとくタイトに(また老獪でクレバーな間合いで!)マークされちゃうんだ。

だから、勝負の仕掛けプロセスも、まさに「単発」ってな感じを拭えなかったわけだ。

それでも、後半は・・

森保一が動く。

そう、スリーバックに変更することで、サイドゾーンを、より効果的に活かそうとしたんだよ。

そこで意図された攻撃イメージは、たぶん「こんな」感じ・・

最終ラインをスリーバックで組むときの攻撃イメージとして・・

まあ理想型のハナシではあるけれど・・

最終ライン三人のサイド選手、ウイングバック、そしてサイドハーフ(センターフォワード!?)という「タテのトリオ」を、そのサイドゾーンで、いかに効果的にタテ方向へ機能させるのか・・というテーマに取り組むわけだ。

例えば、後半の右サイド。

酒井宏樹、伊東純也というタテのコンビに、南野拓実や大迫勇也、後半20分過ぎからは、「あの天才」久保建英が絡んでいったのさ。

そして実際に・・

伊東純也が2本、左サイドに回った久保建英が1本、決定的なチャンスメイクを魅せた。

それは・・

森保一による、「仕掛けイメージの変化&高揚」という素晴らしい采配だった。

夜中だし、眠くなりはじめているから、あまり長くは書かない。

ということで、この試合は・・

世界の強豪と対峙し、攻守にわたって、ギリギリの局面勝負を「ブチかまし合い、つぶし合った」、ある意味、とてもエキサイティングな「仕掛けプロセスのせめぎ合い」だったっちゅうことかな。

世界とのホンモノの勝負マッチでは、こんな「ギリギリの局面デュエル」を乗り越えていかなければ光明を見出すことは叶わないんだよ。

だからこそ、このフレンドリーマッチもまた、森保ジャパンにとって、ものすごく貴重な学習機会だったと思うわけさ。

いや・・

森保ジャパンが、素晴らしく立派なサッカーを展開したからこそ、この試合を、レベルを超えて貴重な学習機会へと「高揚させられた」っちゅうことかな。

次のコートジボワール戦が、とても楽しみになってきたじゃありませんか。

ガンバレ〜ッ!! 森保ジャパン〜〜っ!!


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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