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2020_J2_第11節・・この美しい質実剛健サッカーには、ここ3試合での有意義な学習機会が、様々な意味合いで活かされている・・(アビスパvsヴェルディ、1-3)・・(2020年8月12日、水曜日)

・・連勝しなければ上が見えてこない・・すぐに次のゲームがあるので、それに向けて、しっかりと準備したい・・

ものすごくクールに、試合後インタビューにおいて、そんな素晴らしいニュアンスの内容をコメントしていた、この試合のヒーロー(攻守プレー内容でも、結果でも!!)佐藤優平。

そのインタビューを観ながら、こんなことを思ったモノさ。

・・その「クールさ」には、本物プロの雰囲気がただよっていた・・

まあ・・ね・・

そんな雰囲気もまた、ウデのあるプロコーチ、永井秀樹による優れた心理マネージメントの「成果の一環」なんだろうね。

ということで、ゲーム・・

まあ「全体」としては、ヴェルディが、美しい質実剛健サッカーで完勝を収めた・・っちゅうコトなんだろうけれど・・

でもわたしゃ、その中でも、こんな課題ポイントも見出していた。

それは、後半立ち上がりのゲーム展開・・

相手は、こちらも優秀なプロコーチ長谷部茂利が率いる強いアビスパだからね、2点リードしたからといって、そう簡単には勝ち切らせてくれるはずがない。

だからヴェルディは、「強いアビスパ」という願ってもない「学習機会」に恵まれた・・って、気を引き締めて、後半に入っていくべきだったんだけれど・・。

その立ち上がりでは、「受けた」ヴェルディが、心理的な悪魔のサイクルに陥っちゃったんだ。

もちろん、2点を追うアビスパは、嵩(かさ)にかかって攻め上がってきた。

それに対してヴェルディは、様々な意味合いでで、受け、押し込まれてしまった。

「あの時間帯」で1点でもブチ込まれていたら、ゲームがどのように転んだか、分からない。

実際、セットプレーから、また流れのなかから、危ないピンチシーンが続出したよね。

あっ・・「受けに入ってしまう」の意味合いと背景・・

要は、誰も、攻守ハードワークに「全力」で入っていかず、ゲームの流れを目で追いながら足を止めちゃうことで、受け身で消極的なプレーに終始してしまう現象のこと・・かな。

わたしは、そんなネガティブ現象を、前述したように、心理的な悪魔のサイクルにはまり込んでしまう・・なんて表現する。

とにかく、この試合でのヴェルディは、その「後半立ち上がりのプレー姿勢」を、しっかりと反芻(はんすう)し反省しなきゃいけない。

そう、攻守ハードワークとリスクチャレンジを、積極的に「探さない」様子見の態度。

だからこそ、相手にイニシアチブを握られ、心理的な悪魔のサイクルにはまり込んでしまう。

「そこ」から這い上がるためには、もう、ボール奪取プロセスを、爆発的に「活性化」するしかないんだよ。

このテーマについては、「The Core Column」シリーズにおいて、カリオカ(ラモス瑠偉)も登場する「このコラム」でディスカッションしたっけね。

そうなんだよ、後半立ち上がりのヴェルディは、まさに「アナタ任せ」の心理状態に落ち込んでいたっちゅうわけさ。

それでも・・

そう、そんなジリ貧状態のなかで、ヴェルディにとっては「ベスト」と呼べるような美しいゴール(3点目)が生まれるんだよ。

それは、ラッキーの極みってな表現がピタリと当てはまる3点目ゴールだった。

それをゲットしたのは、先制ゴール「も」ブチ込んだ、冒頭インタビューで素晴らしい雰囲気を振りまいていた佐藤優平だった。

先制ゴールは、急速な進化&深化を遂げつつある(本物ブレイクスルー真っ最中の!?)藤田チマが演出した、インターセプトからのショートカウンターだった。

そして、その流れのなかで、佐藤優平が、ダイレクトシュートをブチ込んだ。

2点目は。セットプレーから小池純輝がアタマでぷちん個だ。

そんな二つのゴールとは、(イメージ的に!?)一線を画する3点目は、ヴェルディの「純粋テイスト」がテンコ盛りのゴールだったと感じるわけさ。

それは・・

・・右サイドのスローインから、素早い「ワントラップ&パス」をつなぎながらボールを逆サイドまで運ぶヴェルディ・・

・・そこで最後にボールをもった井上潮音が(彼は、解放され、攻守にわたる「爆発」満載のブレイクスルー真っ最中!!)、一瞬「タメ」を演出する・・

・・同時に、その大外をオーバーラップする福村貴幸・・

・・井上潮音が、タメから、ノールックで、福村貴幸が狙うタテのスベースへ、置くようなタテパスを供給したのは言うまでもない・・

・・そして最後は、そのセットアップパスを受けた福村貴幸から、相手ゴール前で、これまた「ボールがないところでのパスレシーブのタメ」を演出していた佐藤優平への、正確なダイレクトパスが送り込まれたというわけだ。

この一連の、人とボールの動きは、まさに秀逸だった。

そして、その「突き放し追加ゴール」から、再びヴェルディが、前半のような、スーパーサッカーを魅せはじめるっちゅうわけだ。

攻守ハードワークとリスクチャレンジあふれる、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションがテンコ盛りの美しい質実剛健サッカー。

そこでの、人とボールの動きが奏でる素晴らしいリズムにこそ、永井秀樹の優れたコーチングセンスが詰め込まれているっちゅうわけだ。

わたしは・・

このゲームで魅せた、素晴らしい「内容」が詰め込まれた、美しい質実剛健サッカーには、ここ3試合での「有意義な学習機会」によって生み出された様々なコノテーション(言外に含蓄される意味)が最大限に「活かされている」と思っているのですよ。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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