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2019_皇后杯・・決勝・・すみませんネ・・今日は、レッズレディースを中心にコラムを書いちゃいました・・(レッズレディースvsベレーザ、0-1)・・(2019年12月29日、日曜日)

・・この1年、選手たちは、ほんとうによく食らいついてきてくれました・・

わたしの質問に、浦和レッズレディース(以後レッズ)監督の森栄次が、そう話しはじめた。

森栄次は、読売サッカークラブ時代、わたしが監督を務めていたプロ予備軍(サテライトチーム)のキャプテンを務めていた。

私は、トップチームのコーチも兼ねていたのだけれど、そこで、監督のドイツ人プロ、ルディー・グーテンドルフに、森栄次のことを、こんなふうに推薦したんだ。

「彼は、ほんとうに素晴らしい選手・・フィジカルに優れ、ボールまわりがうまいだけじゃなく(まさに天才的!)、リーダーシップがあり、そして率先してハードワークを探しまくれる希有なタイプの選手なんだ・・」

そして、紅白マッチに参加させることを進言し、ルディーも快諾したっちゅうわけさ。

私は、その紅白マッチの直前、グラウンドの隅で、森栄次に、こう話しかけたことを覚えている。

・・いいか・・

・・オマエには、たぶん20分くらいしか時間がない・・

・・そこで、自分の全てを出し切るんだ・・

・・オレは、オマエの能力の高さを確信している・・オマエならば、確実に、トップチームにとってプラスの存在になれるんだ・・

・・後は、自分次第だ・・

そして、森栄次をグラウンドへ送り出した。

そこで彼が、誰の目にもスーパーなパフォーマンスを披露したことは、書く必要ないと思う。

・・レベルを超えてダイナミックな攻守ハードワークとリスクチャレンジ・・

・・それは、積極的に攻守の実効ワークを探し出して行動しつづけられる、高いインテリジェンスと強烈な闘う意志の証明でもある・・

・・そしてボールを持ったら、素晴らしいコントロールから、ズバッ、ズバッと、スーパースルーパスを決めたり、ドリブル突破をブチかましたりする・・

・・たしか、局面デュエルで、ボールを奪われた選手のなかには、「あの」ラモス瑠偉もいたよね・・

・・それだけじゃなく、テスト生にもかかわらず、ベテランの日本人選手や、ブラジル人選手に文句までも飛ばしたりする・・

・・そして自分は、次、その次と、どんどんイメージングを膨らませつづけ、ダイナミックに、攻守の流れを引っ張りつづける・・

ホントに、素晴らしい10分だった。

えっ!? 15分じゃなかったのかって!?

いやいや、そんな、素晴らしい森栄次のスーパープレーを目の当たりにしたルディー(グーテンドルフ)が、即決で契約することにしたんだ。

その、森栄次。

当時の読売サッカークラブは、年をはさんで、JSLカップ、日本サッカーリーグ、そして天皇杯の三冠に輝いたのだけれど、そこで、もっとも重要な「組織プレイヤー」が、森栄次だったんだ。

ルディー(グーテンドルフ)からも、心から感謝されたものさ。

あっ・・前段が長くなってしまった。

その森栄次に、こんな質問を投げたんだっけ。

・・森さんがレッズの監督に就任してから、人とボールの動きが抜群にアップするなど、サッカー内容が、とてもうまく進化し、深化したと思う・・

・・この試合でも、トップとアンカーは、ある程度ステディーだったけれど、それ以外のミッドフィールダー四人は、まさに縦横無尽にポジションチェンジを繰り返していた・・

・・それも、トップ下や最前線にいたと思ったら、次の瞬間には、逆サイドのボランチの位置へ、まさにスムーズに移動しちゃったりする・・

・・とにかく、あんなに激しく攻守のタスクを変えても、まったく(ポジショニングや人数の!)バランスが崩れないのは、まさに、一人ひとりの自覚の高さと深さの証明だと思うんですよ・・

・・要は、選手たちが考えつづけ、勇気をもって決断しつづけているということですよね・・

・・もちろん、それは、森さんの手腕によるものでしょ・・

・・選手たちの自覚と意識、そして強い闘う意志をモティベートする・・

・・森さんは、読売サッカークラブ当時、わたしの選手だったわけですが、もしかしたら、森さんにとって、わたしは、反面教師だったりして(場内、笑・・冷笑!?)・・

ところで、皇后杯、決勝の相手だけれど・・

それは、リーグ、リーグカップ、そして皇后杯を独り占めにする「三冠王」に、三年もつづけて輝いた、強い日テレベレーザだから、もちろん簡単に勝てる相手じゃない。

それでもレッズは、とても立派なサッカーで、最後までベレーザを追い詰めた。

あっと・・

ベレーザが、「三年連続の三冠王」に輝いたと書いたけれど、昨年度までの「2年連続の三冠王」は、(それまでベレーザの監督を務めていた!)森栄次の手腕によるモノだった。へへっ・・

その森栄次が、冒頭の発言につづけて、こんなニュアンスの内容もコメントしてくれた。

・・我々は、人とボールをしっかりと動かしながら、スペースを突いていくというサッカーのイメージを高揚させています・・

・・もちろん私は監督だから、サッカーの基本コンセプトを、分かりやすく説明し、チーム内に浸透、定着させることしかできません・・

・・それに基づいて、選手たち自身が、チーム内で工夫しながら共通イメージを構築し、自分たちが「やりやすい方法」で、目標に近づいていく・・

・・選手たちは、そんなクリエイティブな作業を、自分たち主体で、そして積極的に、取り組みつづけてくれたんです・・

・・それが、最初に、選手たちが「食らいついてきてくれた」と表現したことのニュアンスでした・・

・・その意味で、わたしは、彼女たちに心から感謝し、敬意を表しているんです・・

・・とにかく、彼女たちは、自立し、自律できる選手たちなんですよ・・

・・わたしは、彼女たちを誇りに思います・・

いいね〜・・森栄次。

わたしも、そんな森栄次を、誇りに思いますよ。

今シーズンのレッズ躍進の可能性については、もう語る必要もないと思います。

とにかく、来シーズンからのレッズレディースの活躍に期待しましょう。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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