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2019_ACL準々決勝_2・・さて、これで、埼スタとカシマスタジアムでの(組織と個のぶつかり合いという構図になる!?)リターンマッチが、とても楽しみになった・・(広州恒大vsアントラーズ、0-0)・・(2019年8月28日、水曜日)

そのとき、心臓が止まりそうになった。

そう、後半ロスタイムの、広州恒大の決定的チャンス。

結局、オフサイドではあったけれど、それでも・・ね。

あれほど立派なサッカーで、引き分けを「勝ち取り」そうになっていたのに・・

その3分前には、白崎凌兵が、バー直撃シュートをブチかましたのに・・

立派なサッカー・・

もちろん、組織プレーと個人の勝負プレーが、とても高い次元でバランスした、まさに「美しい質実剛健サッカー」のことだよ。

アントラーズ進化のベースは、もちろん勝負強さ。でも今では、そのベースに、「美しさ」も、どんどん付加されつづけている。

もちろん彼らの場合は、「組織サッカー的な美しさ」だよ。

そう、人とボールの、とてもスムーズで、創造的な動き。

だから、相手ディフェンスの穴(スペース)を、フィジカルコンタクトの少ないスマートさで攻略していける。

たしかに、ポゼッションやシュート数などの「表面的な出来事」では互角だったけれど、その内実の傾向が、まったく、違うんだよ。

そう、アントラーズのベースは、組織。

それに対して広州恒大は、個。

このコントラストの傾向だけれど、昨日のレッズ対上海上港でも、その構図は同じだった。

もちろん「その傾向」のウラには、中国チームの攻撃が、外国人スターによって引っ張られている・・という絶対バックボーンがある。

上海上港にしても、この広州恒大にしても、とにかく足許パスばかりで、「スペースパスの雰囲気」は一切ないよね。

そして足許でパスを受けた外国人スター連中が(なかには、中国の韋駄天プレイヤーも気を吐いていたけれど・・)、ドリブルでチャンスを創りだそうとする。

あっと・・

そんな、「組織」vs「個」の構図だけれど、このアントラーズ対広州恒大の方が、その傾向を、とてもよく認識できたよね。

それは・・

そう、もちろんテレビのカメラワーク。

昨日の、レッズ対上海上港のカメラワークは、まさに最低最悪だったんだ。

そんなカメラワークを観ながら、こんなコトにまで思いを馳せていたっけ。

・・外国人スターの個の勝負ばかりに「頼る」中国サッカー・・

・・だから、カメラマンも、ボールがないところでのドラマになんて、まったく関心がない・・

・・そんなでは、中国サッカーが、真の意味で進化、深化できるはずがない・・

・・正式な名称が、「Association Football」と呼ばれるように、サッカーの本質は、パスゲームなんだよ・・

・・そう、足許パスなんかじゃなく、スペースパスのことだよ・・

・・そうか〜・・いまの中国サッカーは、一世代前の「イタリア」に引っ張られているのか〜・・

・・でも、それじゃ、本当の意味でのサッカーの発展は、望めない・・

・・本格的なスペインの雰囲気を徹底するカタールの進歩を見れば、その事実は、一目瞭然だと思うんだけれどネ〜〜・・

あっと、蛇足・・

ということで・・

ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを主体に、ボールがないところで「も」勝負を決めようといするアントラーズに(大岩剛に!)、乾杯!!

そう、美しい質実剛健サッカー・・

さて、これで、次の、埼スタとカシマスタジアムでの「リターンマッチ」が、とても楽しみになった。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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