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2016_なでしこ_リオ予選・・勇気をもった(攻守の)コンパクトサッカーこそが!!・・(なでしこvsオーストラリア、1-3)・・(2016年2月29日、月曜日)
				
   
   
   
   
			 
			
フ〜〜ッ・・まあ仕方ない。
    
たしかに後半には、横山久美を、タメられるチャンスメイカーとして(仕掛けの起点として)、とても良い時間帯があった。
    
それでも、全体のゲーム内容としては、攻守にわたる組織サッカーという視点で発展しつづけているオーストラリアが、順当な勝利をモノにした・・という評価がフェアだろうね。
    
この試合でのテーマは、やはり、前後の「距離」が遠すぎた・・というポイントに集約される。
    
要は、「なでしこ」の生命線ともいえる、前後の距離を積極的に縮めようとする意志ベースのコンパクトなサッカーを、効果的に展開できなかったということだろうね。
    
攻守にわたる組織サッカーがキモのなでしこなのに・・。
    
だから、コンパクトな組織プレッシング守備から(高い位置で!)ボールを奪い返し、そのままの「距離感」で、しっかりと人とボールを動かし、最後は、得意
のダイレクトパス・コンビネーションで、相手守備ブロック裏の決定的スペースを攻略していく・・という得意の仕掛けイメージをグラウンド上に投影していく
ことが、ままならなかった。
    
もちろん、右サイドバックの有吉佐織が、後方から、長い距離のフルスプリントで「抜け出し」、そこで川澄奈穂美からタテパスを受けたシーンは秀逸だった(前半ロスタイム)。
    
その決定的スペースへのフリーランニングが「追いかけゴール」につながったわけだけれど、そんな「タテ方向のコンビネーション」を、うまく機能させられなかったということだね。
    
タテ方向の、素早いコンビネーション。
    
そこでのキーポイントは、言うまでもなく、(前述の有吉佐織が魅せたような!)ボールがないところでの動きの量と質。
    
そう、決定的なパスを「呼び込んだり」、味方にスペースを作ったりするフリーランニング。
    
もちろん、そんな「ボールがないところでの勝負の動き」を活性化するためにも、しっかりと人とボールを動かしつづけなければいけない。
    
そして、その動きのなかで、周りのチームメイトたちが「期待に背中をプッシュされる」ような仕掛けの起点(最終勝負のコンダクター!?)が存在感を発揮するというわけだ。
    
そう、宮間あや。
    
私は、この試合での宮間あやのプレーゾーンが、あまりにも、決定的な仕事ができるゾーンから「遠すぎた」と感じていたんだよ。
    
もちろん、たまには、阪口夢穂と、交替で前戦へ繰り出してはいったけれど、そのプレー内容は、最終勝負の「イメージリーダー」からはほど遠かった。
    
だから、前述したように、横山久美の「仕掛けの起点プレー」ばかりが目立っていたんだ。
    
どうだろうね・・
    
やっぱり宮間あやは、攻撃的なチャンスメイカー(サイドハーフ!?)という基本タスクを担えるように、少しポジションを上げるのがいいのではないだろうか!?
    
これまでも何度か、宮間あやの「ボランチ」に挑戦したなでしこ(佐々木則夫監督)だったけれど、私は、それでうまくいったケースは多くなかったと思っているんですよ。
    
だから、阪口夢穂のパートナーを、例えば川村優理とか上尾野辺めぐみに任せ(また田中明日菜もいる・・)、宮間あやを、より最前線に近いポジションでプレーさせるのがいいと思うわけだ。
    
ところで、前述の横山久美。
    
この試合では、彼女のオールラウンド価値が証明された(チームメイトたちも、その期待から彼女にボールを集めていた!!)と思う。
    
要は、大儀見優季をワントップに、シャドートリオとして、攻守にわたって意志の実効プレーをブチかませる宮間あや、川澄奈穂美、そして横山久美を組ませる・・というアイデア。
    
そうすれば、おのずと最終ラインと前戦の「距離」も縮まっていくだろうし(守備ラインの自信と確信レベルの高揚!!)、攻守にわたる「コンパクト機能性」もアップすると思うわけなのです。
    
とにかく、「なでしこ」にとっては、人とボールを、素早くスムーズに動かしながらスペースを攻略していく仕掛けプロセスこそが生命線なのだから、そのためにも、勇気をもって、全体的にコンパクトにするという強い意志でプレーしなきゃいけない・・と思うのです。
    
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最後に「告知」です。
    
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
    
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
     
  
   
  - そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
    
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
    
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
    
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
     
  
   
  - まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
 
  
   
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				 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
			
			
			
			
			
			
			
			
				 追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
			
			
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				 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
			
				 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
			
				 
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
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