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2014_W杯(7)・・スポーツバーでのブラジル観戦・・(2014年6月17日、火曜日)

ホント・・ちょっと気が滅入って落ち込むね。

この、ブラジル対メキシコのエキサイティングマッチも、フォルタレーザまでの650キロを、クルマで移動して観戦する予定だったんだ。でも・・。フ〜〜・・

でも、まあ、この神経痛じゃ、痛みに耐えながらシートに座りつづけるのは難しい。それに、痛みが気になって事故でも起こした日にゃ、目も当てられない。

ブラジルのドライバーには、無理な追い越しや割り込みなどなど、ホントに荒っぽい運転をするヤツ等が多いんだよ。また、クルマの間はオートバイの通り道になっていて、ビュンビュン追い抜いていく。

ホント、危なくて仕方がない。そんなこともあって、フォルタレーザ行きは、諦めるしかなかったんですよ。

その代わり、例によっての「アカデミックな連中」と一緒に観戦することにした。まあ、異文化接点としてのサッカーの性能チェック・・ってな意味合いも含めてね。

このゲームのキックオフは、午後4時なんだけれど、今日の彼らには、時間がある。何せ、ブラジルの試合がある日は、全ての(!?)社会活動がお休みになっちゃうからね。

でもサ、実は、私から声を掛けたわけじゃなかったんだ。彼らが、私の事情に「同情」して、一緒にスポーツバーで観戦しないか・・って声を掛けてくれたんだよ。

優しい人たちだね。もちろん彼らにしても、英語での会話ができるというメリットがある。

そんな彼らと観戦しているときのフォトを何枚か載せておきます。

彼らは、ペルナンブーコ州立大学で教鞭を執っている、正真正銘のアカデミックな連中なんだけれど、サッカー観戦では、そんな肩書きは関係ない。

あっと・・、彼らは、普段の生活でも、肩書きなんて関係ないという生活態度なんだろうけれど・・。

写真では、彼らが見ている方向が「逆」になっている場面もあるけれど、それは、我々のテーブルの前後に大型テレビが設(しつら)えてあるからです。

そんな観戦だったけれど、結局、最後の最後まで、彼らの喜びが爆発するシーンはなかった。

そうじゃなく、「エ〜〜ッ!!」っちゅう溜息シーンの連続だったんだよ。

だから、彼らも、あんな「感じ」で写真に収まっちゃう。フ〜〜・・。

そう、この試合でのブラジルは、全体的にはゲームを支配しているし、何度か決定的なシーンを作りだしたけれど、結局ゴールを割るところまでたどり着けなかった。

ところで、ブラジルがイニシアチブを握っていたというゲーム展開の表現は、とても微妙。

何せ、特に後半では、メキシコがイニシアチブを握る時間帯も多く、何度か、ブラジルGKジュリオ・セザールがギリギリのセービングで失点を防ぐというシーンもあったわけだから。

まあ、全体的なゲーム支配傾向だけじゃなく、決定的シーンの量と質という視点でも、ブラジルに軍配が挙がるのは確かな事実ではあるけれど、詳細に見ていけばいくほど、ニュアンスが微妙になっちゃうのも確かなコトなんだよ。

それにしても、ブラジルの守備は、強い、強い。

特に、チアゴ・シウバとダビド・ルイスで組むセンターバックコンビが群を抜いている。

彼らは、とにかく忠実。そして、フィジカルだけじゃなく、「読み」も素晴らしいし、競り合いが巧みで力強い。だから、互いに身体をぶつけ合うような競り合いシーンでも抜群の勝負強さを魅せる。

ところで、この、ギリギリの競り合いシーンだけれど、それは、ホントに興味深いテーマだよね。

要は、レフェリーが、確信をもってホイッスルを吹けるようになる「限界」まで、ギリギリの「接触」をブチかましつづけるわけだからね。

もちろん相手も「手や足を出して」くるでしょ。だから、ギリギリの競り合いシーン。そこでは、フィジカル能力やテクニックだけじゃなく、経験も大きくモノを言うんだよ。

例えば、セットプレーでの競り合いシーン。

開幕戦(クロアチア戦)のダビド・ルイスのファールは、ちょっと「目立ち過ぎ」ていたけれど(そのPKでクロアチアに先制点を献上!)、普通は、「互いに五分の接触になっている・・」なんていう雰囲気をかもし出せるというわけだ。

だからレフェリーも、どちらかに加担してホイッスルを吹けなくなる。加担・・!? いやいや、どちらが、どのようなファールをしたのか確信がもてなくなるっていう表現が妥当かな。

とにかく、ことほど左様に、「世界レベルの競り合いシーン」には、とても多くの細かなテーマが内包されているんだよ。

どうも今日は、調子が上がらない。

そりゃ、そうだ・・けれど、もう愚痴を言うのは止めにした方がいいかな・・。

ということで、明日も、レシフェのプレスセンターで、テレビ観戦とコラム書きに専念します。フ〜〜・・

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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