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2014_ナビスコ準々決勝・・守備の勢いと内容が同格になったからこそチーム力の差が、より明確に見えてきた・・(サンフレッチェ対レッズ、 0-0)・・(2014年9月3日、水曜日)

前半と後半で、内容が大きく様変わりしたゲームでした。

要は、前半は「寝ていた」レッズが、ハーフタイムでのミハイロの「檄」が効いたことで(!?)、後半に生き返ったということです。

ただ、その前半にしても、たしかにレッズは、サンフレッチェにイニシアチブを握られてはいたけれど、守備ブロックが決定的に崩されるような大ピンチに陥ったシーンはなかったよね。

まあ、敢えて言えば、高萩洋次郎が、(怒りの!?)大迫力ドリブル突破を敢行し、最後の瞬間に出されたスルーパスを佐藤寿人がシュートしたシーン(前半42分)くらいだったですかね。

このシュートが、レッズ選手の足にあたって変化し、レッズGK加藤順大のアタマを越えてバーを直撃したっちゅう次第。

まあ、そのシーンは、サンフレッチェが作り出した、この試合で唯一の(!?)、レッズ守備ブロックを崩したシュートシーンだったと評価できないこともない。

ところで、高萩洋次郎の「怒り」のドリブル中央突破。

そのドリブルを阻止しようとしたのは、レッズ森脇良太だったんだけれど、その競り合いじゃ、両者とも、フルパワーの「つかみ合い」をしていた。ものすごい意地のせめぎ合いだったんだ。

多分それには、その数分前に、高萩洋次郎が、森脇良太のファールに怒りまくったという心理背景があったんだろうね。

だからこそ高萩洋次郎は、あれほど大迫力のリスクチャレンジをブチかませた。そう、サッカーは、とてもエモーショナルなボールゲームなんだよ。

ハッピーで落ち着いた(冷静な!?)心理状態よりも、怒りとか恐怖なんていう(一見!?)ネガティブな心理エネルギーの爆発に引っ張られる方が、より強烈な実効プレーをブチかませるんだ。

あっと、脱線。

ということで前半は、たしかにサンフレッチェが積極的に攻め上がりはしたけれど、高萩洋次郎の怒りのドリブル中央突破シーンを除いて(!?)そんなにエキサイティングな(手に汗握らせる!?)シーンはなかったんだよ。

だからこそ、後半のダイナミックでインプレッシブなせめぎ合いが、この試合の全体的な印象を、とてもポジティブなモノに変化させたっちゅうことなんだろうね。

ところで、ゲームのイニシアチブ・・というテーマだけれど、それを掌握するための絶対的ファクターは、何といっても守備の内容なんだよ。

要は、どのくらい積極的に、そして攻撃的に、相手からボールを奪い返そうとしていたか・・、ボール奪取に対する意志が、どれほど充実していたか・・というテーマのことです。

もっと言えば、積極的なチェイス&チェックと、ボールがないところでの守備アクションが、いかに効果的&有機的に連動しつづけていたかっちゅう視点です。

その意味で、後半のゲームのダイナミズムは、何倍にも増幅されたといってもいいよね。

そして、だからこそ、両チームの総合力の差も、より明確に表現された。

そう、私は、その視点で、レッズに一日(以上!?)の長があると思っているのです。

それにしても、山田直輝がベンチに留まりつづけたことは残念至極だった。まあ、次だ、次だ。

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ところで、ブラジルW杯に、後藤健生さんと「スカイプ」を通して繰り返したディスカッションをまとめた、ライブ感あふれる「ナマ対談本」が出来上がりました。

その新刊については、「こちら」をご参照ください。ではまた・・


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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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