湯浅健二の「J」ワンポイント
2025年Jリーグの各ラウンドレビュー
第24節(2025年7月21日、月曜日)
このゲームは、内容と結果が、フェアにリンクされるべきって思っている筆者にとって、素晴らしい「ハッピードラマ」として完結した・・(アビスパvsサンガ、2-2)
またまた、神様スクリプトの勝負マッチ・・
それも、後半ロスタイムに入ってから、アビスパが、ドラマチックな同点劇を完結させたんだよ。
実は・・
そう、後半ロスタイムまでは、サンガが、「0-2」のリードを奪っていたんだ。
それも、その二つのリーディングゴールだけれど・・
まず、後半9分の、サンガの先制ゴール・・
サンガ平戸太貴の放ったシュートが、アビスパの二人の選手に当たってアビスパGKの逆モーションを突いてしまった。
まさに、ピンポン・ゴール・・
まあ、それは日常茶飯事の「ついてない失点」っちゅうコトだね。
でも、2点目の「PKゴール」には、まったく納得がいかなかった。
それは、アビスパのキャプテン奈良竜樹の手に当たったとして与えられたPKだったんだよ。
まさに、自然なウデの動きに、避けようのないカタチで、「当たってしまった」というシーン。
でも、主審の上村篤史さんは、VARを確認しようともせずに、PKの審判を下した。
もちろん、誰の目にも、上村篤史の「ヒジかどこか」に当たったのは明らかだった。
でも、それは、明確に、「意図的に身体を大きくしようとしたり、不自然にウデを動かした結果」では、なかった。
わたしは、VARを確認しようともしない、そんなレフェリーの「態度」に、アタマにきていたよ。
何せ・・
そう、そこまでのゲーム展開は、まさに「究極のフィフティ&フィフティ」だったわけだからね。
エキサイティングこの上ない、攻め合い、しのぎ合い。
それが、あの「ピンポン・ゴール」と、こんな「変なPK」で、サンガに大きなリードが「与えられて」しまったんだ。
わたしは、サッカーコーチだからネ、そんな「理不尽極まりないゴール」になんて、納得できるはずがない。
あっ、先制ゴールは、もちろん、日常茶飯事だから、理不尽とは言わない。
でも、「あの」PK判定については・・
選手たちが、「変に分かりにくい判定基準じゃなく、ペナのなかで手に当たったら、すべてPKにしてほしい・・」なんて、極端に考えてしまうのも、分かる。
でもサ・・
そんなコトになったら、マラドーナとかメッシといった才能連中は、わざと、相手の手に当てるようなプレー(チョンッ!ってな浮き球ネ)を、意の一番に狙ってくるに違いない。
そう、サッカーの魅力や美しさとは、まさに逆行するような、醜いプレーが横行するようになってしまうに違いないんだよ。
だからこそ・・
そう、手に当たったと判断したときは、すべてVARで、しっかりと確認し、レフェリー自身が明確に決断すべきなんだ。
とにかく・・
ペナルティーエリア内での「ハンド」は、すべてPKになる(ゲームの内容とは関係なく、結果が先行しちゃう)という厳然たる事実を、全員がしっかりと肝に銘じるべきなんだ。
そしたら・・
もっと、柔軟に判定できるようになるだろうし、選手たちにしても、「後ろ手に、相手ボールホルダーへ寄っていく」なんていう、まさに「醜さの象徴プレー」なんて、なくなるはずだよね。
あっと、チト興奮気味に書いてしまった。
ゴメン・・
ということで、後半ロスタイム。
そこでのドラマは、もう筆舌に尽くしがたかった。
あっ、そのドラマチックな現象(アビスパの同点劇)が・・
わたしにとって(内容と結果が、フェアにリンクされるべきって思っている筆者にとってネ)、筆舌に尽くしがたい「ハッピードラマ」だったっていうニュアンスね。
スミマセンね、私情がテンコ盛りで〜・・
ということで、最後の最後まで、まさに手に汗にぎりながら、「全神経」を集中してゲーム内容に目を凝らしていたっちゅう筆者だったのであ〜る。
あ〜〜、面白かった。
へへっ・・
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-
"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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