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2025_J1_(変則)第20節・・浦和レッズは、FIFAクラブワールドカップに向けて、徐々にフォームを高揚させている・・フォーム=チームの物理的メンタル的戦術的な状態・・期待しましょう・・(レッズvsサンガ、2-1)・・(2025年4月16日、水曜日)
さすがに、チョウ・キジェ。
最後の最後まで、攻守にわたる「強烈意志に支えられた主体性プレーの勢い」が衰えることはなかった。
彼らの、いまの成績は、もちろん、そのパフォーマンスを反映したモノなんだよ。
とはいっても・・
そう、やっと、「昇り龍」の流れに乗りはじめた浦和レッズの、ホンモノの「勢い」を、打倒することは叶わなかった。
いや・・
「あの強い」サンガに対して、こんな立派な勝負マッチをブチかませるまでに、レッズは復調してきているって考えるのが、正しい見方なんだろうね。
前節でも、書いたとおり・・
とにかく、レッズのボール奪取プロセス(守備)の機能性が、素晴らしくアップしているんだ。
もちろん「それ」は、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)を加速させる。
スペースを突いていく組織プロセスが、特にボールがないところでのアクションの量と質が、素晴らしいんだ。
そう、人とボールの動きと、その優れたリズム・マネージメントね。
だからこそ・・
そう、次、その次の「3人目のフリーランニング」が、加速していく。
それだけじゃなく、松尾佑介やマテウス・サヴィオ、はたまた金子拓郎といった「個の勝負師」たちも、まったく後ろ髪を引かれることなく、ドリブル勝負を、ブチかましていくんだ。
この、レッズが魅せつづけた、高質なスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)だけれど・・
それを「仕切った」のは、言わずもがなの、サミュエル・グスタフソンだった。
そのサミュエルだけれど・・
以前、彼のボール奪取プロセス(守備)の内実について、こんなコトを言ったっけね。
・・ドイツ留学時代から、どうも、北欧の「冷徹さ」に、馴染めないんだ・・
・・彼らは、とにかく、スマートにボールを奪い返そうとする・・
・・そうではなく、やっぱり、部分的には、アニマル・スピリットというか、プレデター(肉食獣)のオーラが必要なんだよ・・
・・でも・・
そう、あれは、アントラーズ戦だったけれど・・
サミュエルが、鈴木優磨のボディーチェックに、ブッ飛ばされるってなシーンがあったんだよ。
それだけじゃなく・・
その後も、すこし不満なサミュエルに対して、鈴木優磨から、「オマエ、寝てただろ・・寝てたオマエが悪いんだよ・・」なんていうジェスチャーで挑発するんだ。
たぶん、その「刺激」で、サミュエルの、北欧の冷静マインドが、切れた!?
それ以降、彼の、ボール奪取プロセス(守備)でのプレー内容が、まさに「爆発」ってな表現が相応しいほどの激しさが、ともなうようになったんだ。
もちろん・・
その「爆発」にしても、底流には、北欧の「冷徹さ」がともなっているわけだけれど・・さ。
そう、決して、「蛮勇」的に、ガムシャラに「アタックする」ことはないんだ。
それでも、以前から比べれば、チェイス&チェック(寄せ)の内実は、着実に高揚しているんだよ。
そして、そんな忠実な、守備ハードワークがあったからこそ・・
次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での彼は、完璧な「ボランチ」として、存在感を魅せつづけることになる。
そう、チームメイトが、常に、サミュエルを「探してパスを付ける」ようになったんだ。
ところで、ボランチの意味・・
それは、ポルトガル語。
フランス語では「ボラン」だけれど、要は、ハンドルの意味なんだよ。
チームの攻撃の流れを司るゲームメイカー・・ね。
ということで・・
サミュエル・グスタフソンが、ホンモノの「攻守にわたる重心」になりつつあるというコトを主張したかった筆者だったのであ〜る。
もちろん・・
彼が、攻守にわたってチカラを発揮できているのは、安居海渡という、素晴らしいバートナー(ハードワーカー)に恵まれているからに他ならない。
ということで・・
この「中盤の底」コンビが、うまく機能しはじめたこともまた、渡邊凌磨が、前戦でチカラを誇示できるようになったコトの背景にあった。
そして・・
そう言わずもがなの、松尾佑介。
もう、攻守にわたって、ハンパない「強烈意志の主体性プレー」をブチかましつづけた。
特に、最前線からのチェイス&チェック(寄せ)が、秀逸。
何度、最前線からの、忠実&ハードなプレスに、目を見張らされたことか。
とにかく、この試合での先発メンバーは、様々な意味で、攻守にわたって、相互信頼ベースの協力アクションを最高レベルで機能させられている。
良いネ〜・・
あっと、西川周作先生・・
彼の、スーパーな「フィーディング」は、いったい何??
もう、舌を巻くしかないわけだけれど・・
レッズ最前線の、そのスーパー・フィーディングに合わせた集中プレーは、レベルを超えている。
彼らは、西川周作先生が、最後方から「蹴りそうになった」瞬間に、アクションを起こすんだ。
もちろん、そのアクシションは、「2列目」と「最前線」が、同時にね。
そして、最初にボールに触る、2列目ミッドフィールダーが、ダイレクトで、最前線の決定的スペースへ、ボールを供給するんだよ。
そう、そこには、「同時に」アクションを起こしていた味方(松尾佑介や渡邊凌磨ね)が、しっかりと走り抜けているっちゅうワケだ。
それも、これも、選手のなかで「培われている」、イメージング・シンクロの賜物なのさ。
ということで・・
FIFAクラブワールドカップに向け、浦和レッズは、徐々に、フォームを高揚させている。
フォーム = チームの、物理的、メンタル的、戦術的な、総合状態・・ね。
期待しましょう。
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- ところで・・
チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。
以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、
その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。
彼女については、このページやあのページを参照してください。
私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。
その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。
藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。
「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。
ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。
また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。
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- あっと・・
- 私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」。
- ちょっと、プロモートさせてくださいね。
- この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」。
- とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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