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2021_日本代表(親善マッチ)・・まさに完勝・・相手が「あの」韓国だからこそ、このスーパーサッカーには、殊の外ふかい価値がある・・(日本vs韓国、3-0)・・(2021年3月25日、木曜日)

強かったネ〜、森保一ジャパン。

その基盤は・・!?

もちろん、ボール奪取プロセスや、仕掛けプロセスなどの戦術的なグラウンド上の現象にこそ、絶対的な要因があるわけだけれど・・

でも私は、敢えて、心理的に、まったく引けを取らず、逆に韓国を「凌駕」していたという確かな事実を挙げたい。

そのコトは、攻守にわたるプレーの内実から、 ビンビン体感しつづけていた。

もちろん、ここでは・・

デュエルの内実はもちろんのこと、守備でのボールオリエンテッドな予測とか、味方のチェイス&チェックに連動するカバーリング、協力プレスへの人の動きの集散などなど・・といった詳論には入っていかないけれど・・

とにかく、選手たちが、格別の「自信&確信レベル」でプレーしていたっちゅうコトに、特にスポットライトを当てたかったんだよ。

そう、「あの」韓国に対して、すばらしく充実した心理的パワーをブチかます森保一ジャパン・・

以前(昔)は、韓国に対して、微妙なコンプレックスがあった!?

うん、たしかに、あった。

だから・・

この試合のように、リードを奪うゲーム展開になったとき・・

韓国がブチかます、これ以上ないほど強烈な攻守ハードワークとリスクチャレンジの前に、徐々に、日本代表のプレーが縮こまり、気付いたら逆転されていたってな感じ。

でもこのゲームでは、そんな(長年の経験で植え付けられた!?)イメージが、崩れ去った(霧散した)・・って感じられたんだ。

もちろん、ポジティブな崩壊。

ヨゼフ・シュンペーターの言う、創造的な破壊!?

はははっっっ・・

とにかく、森保一ジャパンは、どんなに押されても、すばらしい余裕で、韓国の前への勢いを、創造的に「摘み取って」しまうんだ。

そこでのディフェンスの中心は、吉田麻也、富安健洋、もちろん、中盤の王様、遠藤航・・等など。

そのプロセスでは、彼らの、チト異質な、自信と確信が、光り輝いていたっけ。

そのバックボーンは、言うまでもなく、本場フットボールネーションでの確固たる活躍。

そんな自信と確信レベルに至るまでには、言葉や日常生活、プロの厳しい競争や人間関係等など、ものすごく厳しいプロセスを経たはず。

そして彼らは、(本来の!!)持てるチカラを十分に発揮できるまでに「本物のブレイクスルー」を成し遂げた。

あっ・・ゴメン・・

もちろん、どんどん発展をつづける「J」の国内組も、大いなる自信を見せていたよ。

そんな彼らを観ながら・・

そう、環境こそが、人を育てるんだよな〜〜・・

そんな普遍的コンセプトを噛みしめていたっけ。

あっ・・スミマセン・・

でも・・

そりゃ、「あの」韓国を相手に、こんな立派な(余裕をもった!!・・韓国に、まったく追い詰めさせない!!)サッカーを魅せつけられたわけだから、そのくらいの「感嘆」表現だって、いいでしょ。

そして・・

そんな、全体評価の概要を表明した上で、ちょっとだけ、ボール奪取プロセス(守備)の内実に、入り込むのさ。

それは、それは、とても積極的で、そして思慮深い、ボール奪取プロセスでした。

堪能した。

そう、森保一ジャパンは、前からプレスと、ブロック守備を、とてもクレバーに使い分けていたんだ。

相手にボールを奪われた次の瞬間・・

素早く効果的な攻守の切り替えをベースに、「ゲーゲンプレス」を仕掛けようとする(ボールの再奪取こそがベストチャンス!!)。

でも、その最初の「ボール奪取プロセスの波」がはまらなければ、とても冷静に、ポジショニングバランス・オリエンテッドなブロック守備へ移行し、韓国を、とてもクレバーに追い込んでいく。

そこでの森保一ジャパンが魅せつづけた、「ボールオリエンテッドな、連動しつづける人の動き」は秀逸だったね。

決して「寄せ過ぎず」、また「追い過ぎず」、韓国のボールの動きを、間接的にコントロールしちゃう。

そんな彼らのプレーを観ながら、最高潮だった当時の、森保一サンフレッチェのサッカーを思い出したモノさ。

とにかく・・

彼らが魅せつづけた、ボール絡みと、ボールなしのプレー(人の動き)が紡ぎ出す、すばらしく美しい連動アクションに、舌鼓を打っていた筆者なのだよ。

あっ・・気取った表現でした・・スミマセン・・

また次の攻撃でも・・

とにかく、ズバッ、ズバッと、仕掛けのタテパスが、小気味よく送り込まれる。

まあ、もちろん、大迫勇也や南野拓実といった強者がいればこその「仕掛けのタテパス」ではあるんだけれど・・

とにかく、「そこ」の信頼度は抜群だから、後方からのサポートが充実するのも道理。

そして、人数が充実しているからこそ、例によっての、美しい、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションも冴えわたる。

もちろん、そんな組織的な動きのなかで、チャンスを見計らった個のドリブル勝負も、抜群の実効レベルを魅せるんだよ。

スピードの伊東純也、テクニカルな鎌田大地や南野拓実・・とかね。

あっと・・

そんな仕掛けの当面の目標イメージは、言わずもがなのスペース攻略なんだけれど・・

相手が、「あの」強烈な韓国ディフェンスだからね・・

その、組織と個がうまくバランスした仕掛けプロセスが秘める、レベルを超えた実効レベルに、部分的に、舌を巻いていた筆者だった。

ということで・・

こんな、快哉を叫べるような爽快サッカーを魅せてくれた森保一ジャパンに乾杯!!


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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