トピックス


2020_AFC_U23・・ゲームのなかの紆余曲折・・とにかく、素晴らしい仕事をこなしている西野朗に、乾杯!!・・(西野朗タイvsオーストラリア、1-2)・・(2020年1月11日、土曜日)

ふむ〜・・チト悔しいネ〜・・

でも、気を取り直して・・

とにかく、いろいろな紆余曲折があった勝負マッチだったってのが、まとめの印象ですかね。

紆余曲折・・

その第一が、絶対に勝たなければならないオーストラリアが、立ち上がりから、ガンガンと「前からプレス守備」をブチかまし、完璧にゲームの流れを牛耳ってしまったこと。

でも・・

そんな流れ(雰囲気)が、タイがブチかました、とても危険な一発カウンターで、まさに完璧に「逆流」しはじめてしまうんだよ。

そう、それが、ゲームの流れの変容という第一の紆余曲折。

このカウンターだけれど、右サイドをブッ千切った勢いには、オーストラリア選手も含めて、誰もが目と心を奪われたに違いない。

・・コイツ等・・スゲ〜〜ッ!!・・

そして・・

そんな、一つの、心を揺り動かすプレーが(オーストラリア選手にとってはショッキングなプレーが!)、ガラリと、ゲーム全体の流れを変えていくんだ。

まさに、不確実であるからこそ、本物の心理ゲームという絶対コンセプトを如実に証明する変容ではあった。

そしてそこから、今度はタイが、彼ら本来の、スーパーレベルの組織サッカーでゲームを牛耳りはじめるんだ。

前からプレスによるボール奪取を絶対ベースに、そこから、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションでスペースを攻略し、勝負パスやドリブル勝負をブチかましていく・・

まさに、組織と個が、最高レベルにバランスした優れた攻撃(仕掛け)じゃないか。

この、スーパーレベルの組織サッカー・・というテーマについては、第一戦(大勝したバーレーン戦)のコラムもご参照あれ。

そして、そんな有意なドミネーション(ゲーム支配)のなかで、まさに順当に、タイが先制ゴールをブチ込むんだ。

素早いコンビネーションから、左サイドを抜け出した選手が起点になって、たたみ掛けるように、先制ゴールまでつなげてしまう・・

その時点で、誰もが、このままタイがゲームを支配しながら勝ち切ってしまうに違いないと予想したはず。

でも・・

そう、たしかにオーストラリアは、タイの前からプレスが効き、「様々な意味合いを内包するスペース」が制限された状況では、タイにゲームを支配されてしまうのだけれど・・

彼らは、狭いスベースでの器用なボールコントロールに課題をかかえているでしょ。

それでも・・

後半に入って、徐々に、タイ初戦コラムでも書いた、活発な前からプレス守備の「勢い」がダウンし、オーストラリアが使えるスペースが「広がりはじめて」からは、戦況が一変するんだよ。

西野朗は、会見で、そこのところを、こんな風に表現していたっけね・・

・・数日前のバーレーン戦と同じ先発メンバーでゲームに臨んだけれど、それは、この二日間のトレーニングにおいて彼らのパフォーマンスを観察するなかで、「以外に高い・・これなら行ける・・」という確信があったからこそです・・

・・でも、結局は、攻守にわたるダイナミズムが落ちてきてしまった・・

・・そんなところにも、オーストラリアとのフィジカル能力の差を感じた・・

・・そして、フィジカルのダウンにともなって、守備(前からプレス守備)での連動性にも問題が生じはじめた・・

・・また攻撃でも、後方からの押し上げの勢いが落ちてきたことで、コンビネーションでのスペース攻略もままならなくなっていった・・

まあ、そう、まさにそういうことだね。

要は・・

・・前述したように、タイ代表の攻守ダイナミズムが減退しはじめたことで、チェイス&チェックやカバーリングに甘さが出てきた・・

・・そのことで、オーストラリアが使えるスペースが拡大し、彼ら本来の、大きなゾーンでボールをしっかりと動かすという(大雑把だけれど着実な!?)メカニズムが、より効果的に機能しはじめたっちゅうことでしょ・・

もちろん、そんな風に、オーストラリアにペースを奪い返されてからも、タイ代表は、自分たちの攻守にわたるイメージを、しっかりとトレースしようとはしていたし、実際、何度かは、とても良いカタチで仕掛けられていたよね。

でも、いかんせん、その「トレース・イメージ」を、運動量の減退で(!?)十分なチームメイトたちとシェアできなくなってしまった。

そして、スペースを得たオーストラリアの、「大きな展開」が功を奏しはじめたっちゅうわけだ。

前述した西野朗「守備での連動性」だけれど、まさに、オーストラリアの攻めの流れを十分に抑制できなくなってしまったコトを表現したんだろうね。

まあ、仕方ない・・

それにしても、西野朗は、とても、とても良い仕事をしている。

前回コラムでも書いたけれど、「組織あればこその優れた個」という事実を、しっかりと実践しつづけているっちゅうことだね。

とにかく、この西野朗タイには、何としても、東京2020に参加して欲しいね。

あっ・・

その前に、もっとも大事な準々決勝で、森保一ジャパンとぶち当たったりして・・

何か、そのコトを思うと、気が滅入る。

ということで、今日は、こんなところで・・


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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