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2019_EJC・・絶対ベースである「組織」のなかに、いかに上手く「個」をかみ合わせていくのか・・それが日本サッカーのテーマだ!・・(マリノスvsマンチェスター・シティ、1-3)・・(2019年7月28日、日曜日)

昨夜は、「はっぴいえんど」や「YMO」を聴きながら寝入ってしまった。

ということで、昨日のゲーム・・

そのゲームを観ながら・・

またまた、「世界トップとの最後の僅差・・」ってなテーマに思いを馳せていたんですよ。

テーマは「それしか」ないよね。なんてったって、マンチェスター・シティは、昨シーズンのチャンピオンだからさ。

ということで、「最後の僅差の内実」だけれど、それには星の数ほどの「視点」がある。

でも、ここでは・・

「組織と個のバランス」という大枠テーマのディスカッションに留めましょう。

もちろん・・

「スペース攻略」という、チーム&グループ戦術的な、とっても興味深いグラウンド上の現象もある。

例えば、守備からすれば・・

視線を盗まれたり、チームメイトとの「マーキング・コンビネーション」の乱れで、決定的フリーランニングに「やられて」しまった・・という分析テーマがある。

そう、「勝負はボールがないところで決まる・・」という普遍的テーマ。

もちろん、相手ボールホルダーに対する、様々なファクターが集約された「寄せとチェックの内実」っちゅう分析テーマもある。

逆に、攻撃側からすれば・・

ボールホルダーによる、相手ディフェンスブロックの意識を引きつけるような「狡猾なタメ」や、フィニッシャー(決定的フリーランナー)との「あうんのアイコンタクト」などなど、様々な分析テーマがある。

そんな、瞬間的なグラウンド上の現象には・・

そう、フィジカル、テクニカル、そして戦術的なファクター(各個人のイメージング能力と、グループとしての、シンクロさせられる能力などなど)が、凝縮しているんだ。

だから、スペース攻略という一つの「5秒間ドラマ」を採りあげ、それを「世界との最後の僅差」っちゅうテーマに「まとめ上げる」のは、簡単じゃない。

だから、視点を、もっと俯瞰(ふかん)的に引き上げるわけさ。へへっ・・

そう、日本サッカーは、あくまでも「組織志向」を大前提に進むべき・・

私は、世界チャンピオンに輝いた「なでしこ」を追いかけながら何度も強調した。

やっぱり「日本」は、攻守にわたって「組織」を突き詰めていくというコンセプト「こそ」がメインテーマじゃなきゃいけないってね。

そう、社会文化的、フィジカル(DNA)体質的(!?)・・などなどの視点も入ったディスカッションということだね。

そんな「絶対ベース」を進化させるなかで、「個の才能」が出てくれば、今度はそれを、いかにうまく「組織」にインテグレートする(組み込んでいく)のかというテーマを突き詰めていく。

前回のフロンターレ対チェルシー戦でも書いたけれど、日本サッカーでは、「個の才能」が、しっかりと考え、「正しい」自己主張をするようになっていると思うんだ。

そう、以前のように、自分の欲望のおもむくままに攻守ハードワークをサボったりするような「輩」は、少なくなっているんだよ。

まあ、そうじゃなきゃ「代表」に選ばれないという「インテリジェンス環境」が、しっかりと定着しているっちゅうコトでしょ。

だからこそ、「この成長&進化ベクトル」を浸透させた、田嶋幸三をトップとする日本サッカー協会には、拍手と感謝しかないっちゅうわけさ。

もちろん、鬼木達さんや、アンジェ・ポステコグルーといった「優れたプロコーチ」による、リスクを恐れない(心理&戦術的な!)進化マネージメントのウデもあるけれど、彼らにしても、「本物の良い選手」に恵まれなきゃ、次のステップへ行けないわけだからね。

あっ・・

これから、ヴェルディをダゾンしようと思っているから、短く、短く。

とにかく・・

この試合でのマリノス「も」、チェルシーに粘り勝ちを収めたフロンターレ同様、「組織サッカー」という視点で、日本の「あるべき姿」を指し示してくれたということを言いたかった。

その意味で、拍手と感謝を惜しまない筆者なのであ〜る。

へへっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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