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2018_WMの15・・同じサッカー人として、西野ジャパン(西野朗)には、敬意と感謝しかない・・(日本vsセネガル、 2-2)・・(2018年6月24日、日曜日)
				
   
   
   
   
			 
			
すごい・・、西野ジャパン。
    
たしかに攻撃では、世界と比べて限界はある。
    
それでも西野ジャパンは、そんな「世界との最後の僅差」を、攻守ハードワークを積み重ねるだけじゃなく、あくまでも人数を掛けて組織的に仕掛けていく(リスクチャレンジ!)という、積極的、攻撃的なサッカー姿勢によって、十分すぎるほど補っている。
    
その素晴らしいプレー姿勢は、賞賛に値する。
    
実際に後半は、そんな互角のゲーム展開のなかで、何度か、決定的チャンスも創りだした。もちろん本田圭佑の同点ゴールも含めてネ。
    
そう、西野ジャパンは、リトリートして守備を固めるようなディフェンシブサッカーなどではなく、あくまでも、積極的にボールを奪い返し、チャンスを見出した誰でも、攻撃の最終シーンに絡んでいく・・っちゅう、闘うサッカーを魅せつづけたんだ。
    
たしかに、初戦の対コロンビアでは、前半3分から相手が10人になったことで、特に後半の優れたサッカーが、世界からフェアに評価されることはなかった。
    
何人もの国際ジャーナリストたちも、少しシニカルに、「勝って、よかったね〜・・」などと微笑みながら言うんだよ。
    
その度に、表情や態度には現さず、静かに、アタマにきていた。
    
でも・・
    
そう、そんな悔しい(アンフェアな!?)評価が、このセネガル戦で一変するに違いないって確信できたんだ。
    
だから次からは、胸を張って、彼らと意見交換しよう・・と思う。
    
ところで、西野朗が選んだ選手たち。
    
要は、本田圭佑と宇佐美貴史を先発から外し、その代わりに、「攻守ハードワークで計算できる選手たち」を選択するという意味だよね。
    
このテーマについては、前回のコロンビア戦をご参照あれ。
    
そのコラムでも書いたけれど、西野朗の人選における重要な評価基準が、様々なサッカー的ファクターとは別の、「闘う意志の内実・・」にもあったと確信する筆者なのですよ。
    
もちろん、その充実は、攻守にわたるハードワークやリスクチャレンジ、別な表現では、ボールがないところでのプレーの量と質等などの、「さらなるレベルアップ」を意味するわけさ。
    
ここで大事なコトは・・
    
そんな攻守ハードワークを、自ら「探しつづける・・」という積極的、攻撃的なプレー姿勢を、決して曲げなかったことなんだ。
    
誰一人として、闘わなければならない状況で、「様子見」になどなっていなかった。
    
彼らは、全員が、一人の例外もなく全員が、しっかりと、攻守にわたるハードワークとリスクチャレンジを、積極的に「探しつづけて」いたんだよ。
    
そんなところにも、闘う意志の確たる充実が、如実に現れていたというわけだ。
    
そして、その根源的な心理的リソースこそ・・
    
勇気・・
    
それをなくし、少しでも(一人でも!)勝負プレーを躊躇(ちゅうちょ)したり、受け身に回ったりしたら、そのネガティブビールスが、すぐにでも、チーム全体に蔓延してしまう。
    
だからこそ、西野朗の、勇気ある(心理)マネージメント姿勢こそが全てだったというわけだ。
    
もしリーダーの勇気や姿勢に、少しでも「陰り」が感じられたら、チームは、その何倍も落ち込んでいくものだからね。
    
ドイツの歴史的な哲学者、ニーチェが、こんなコトを言った。
    
・・名声をなくしたら、また構築しなおせばいい・・金を失ったら、また稼ぎなおせばいい・・でも勇気を失ったら、生まれてきた意味(価値!?)がない・・
    
フムフム・・
    
とにかく、このゲームの結果、日本にとって、これから始まるポーランド対コロンビア戦の結果にかかわらず、グループリーグ第三戦もまた「究極の勝負マッチ」ということになった。
    
西野ジャパンは、グループリーグの最後の最後まで、日本全国の耳目を、強力に引き付けつづけることになったんだよ。
    
ホント、立派。
    
わたしは、同じサッカー人として、西野朗に敬意と感謝の意を表します。
    
それにしても・・
    
ゲームのなかでは、心理的に、微妙な変容が起きていた!?
    
実は、セネガルに先制ゴールを奪われるまでの日本代表は、やっぱり、少し「受け身」気味だったかもしれないって思っているんですよ。
    
私は、立ち上がりの時間帯で、セネガル右サイドのサールが、(日本の)左サイドバック長友佑都を、ドリブルでブッちぎったシーンを観て、これはヤバイ・・なんて思っていたんだ。
    
ブッちぎられたのが「あの」長友佑都だったことで、チーム内の危機感は最高潮に達したに違いないって感じていたわけさ。
    
何せ、「あの」長友佑都は、相手が誰であろうと、絶対に、抜き去られる選手じゃないからね。
    
そのことを、もっとも強く体感しているのが、代表のチームメイトたちだから、そのショックと危機感は、まさに計り知れないレベルに高まった!?
    
そして、セネガルの先制ゴール。
    
ゲームを観ている誰もが、「これはヤバイかも・・」なんて感じたコトだろうね。
    
でも、我らが日本代表は、「そのこと」によって、逆にフッ切れたんだ。
    
逆にセネガルでは、リードしたことで、彼らの「イージーな心理」が膨れ上がり、どんどんと攻守ハードワークとリスクチャレンジの姿勢がダウンしていった・・!?
    
そして日本代表は、前述した、勇気あふれる、攻守ハードワークとリスクチャレンジを、「より」積極的、攻撃的に探しつづけられるようになった・・ということなのかもしれない。
    
とにかく西野ジャパンには、最後の最後まで、自分たちのためにも、全力のハードワークとリスクチャレンジをつづけて欲しいと思う。
  
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最後に「告知」です。
    
どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。
    
一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」。
     
  - そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」。
    
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
    
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。
    
もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。
     
  - まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
 
   
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				 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
			
			
			
			
			
			
			
			
				 追伸:わたしは
”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
			
			
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				 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
			
				 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
			
				 
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
			
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