トピックス


2017_ACL・・テーマは、美しく勝つサッカー・・また、高質な組織プレーだからこそ活きる、ラファエル・シルバの天賦の才っちゅうテーマも・・(レッズvsシドニー、6-1)・・(2017年4月26日、水曜日)

「コマイは、レッズにきてから、よりアタマを使ってプレーするようになったんだよ・・」

このゲームでMVPに選ばれた駒井善成も、記者会見に同席した。

それが終わり、ミハイロと杉浦大輔コーチ、そして駒井善成が立ち上がったとき、ミハイロが、そんなニュアンスの内容をコメントしたんだ。

そのとき、「それだ〜!! 」って思った。

そう、アタマを使ってプレーするということ。

その表現のコノテーション(言外に含蓄される意味)こそが、攻守にわたって積極的に仕事(≒ハードワーク)を探しつづける姿勢そのものというわけさ。

そう、強烈な意志に支えられた積極プレー。

もちろん、リスクチャレンジとか、勇気とか、このコノテーションには、さまざまな形容コンテンツが内包されているよな。

だから限定はしないけれど、私は、考えながらの積極アクションこそが、攻守の仕事(ハードワーク)を探しつづける意志の発露だと表現することにしているんだよ。

いつも書いているように、守備の目的はボールを奪い返すことであり、そのために、チェイス&チェックを絶対的ベースとして、次に出てくる「それぞれの守備アクション」を、しっかりと「有機的に連動」させていくわけさ。

そう・・、「ゴールを守る・・」というのは、結果にしか過ぎないんだよ。

また攻撃の目的だけれど、それはシュートを打つことであり(ゴールは単なる結果にしか過ぎない)、そこへ至るまでの当面の目標が、スペースを攻略することなんだ。

そんな攻守の目的(目標)を達成するために、どのように、各自のポジショニング(バランス)や互いのアクションの連動性などといった様々な要素をコントロールしていくのか。

それが、攻守のチーム戦術と呼ばれるモノの本質というわけだ。

もちろん、攻守の目的・目標を達成するための「やり方」は、監督のフィロソフィーによって、まったく異なったプロセスや表現が使われる。

「基本的な攻守アクションの内容」には大差はないけれど、「そこ」で、個の才能とか心理的な特性が表現され、結果に影響してくるっちゅうことかもしれない。

あっと・・

ちょっと脱線しすぎました。ゴメンなさい。

ということで、この試合でMVPに選ばれた駒井善成。

「駒井さんがレッズに加入してから、さまざまな紆余曲折があったと思う・・そして今は、とても良いプレーを魅せているわけですが、そこに至るまでに、もっとも大事なコトは(学習したことは!?)何でしたか?」

そんな私の質問に、彼は、とても真摯に、こんな(下記)ニュアンスの内容をコメントしてくれた。

これまで、記者会見に同席したレッズ選手たちは、武藤雄樹にしても李忠成にしても、そして駒井善成にしても(私が知っているのは、この三人だけだけれど・・サ)、とても分かりやすい表現にまとめられる優れた言語能力を備えているって感じていた。

要は、アタマが良い(優れたリテラシーを有している!)ということ。

またそのことは、日頃から選手たちが、しっかりと「考えている」ことの証とも言えそうだね。

サッカーについて考えることは、社会について(そのメカニズムについて)考えるのと、かなりの部分で同義だから、そのことが選手たちの人間性の成長に大きく貢献している!?

フムフム・・

あっと・・またまた脱線。

ということで、私の質問に対する駒井善成の(こんなニュアンスの!?)コメント。曰く・・

・・そこでは、チームの(ミハイロの!)戦術に適応できるように考え、努力することが大事でした・・それがうまくいきはじめたことで、周りとのプレーイメージも、より正確に(創造的に!!)シンクロさせられるようになりました・・

・・また自分のアタマで主体的に(!?)考える習慣がついたことで、アタマとカラダが、同時に動くようにもなりました・・

・・またそこでは、(健全な!!)競争環境もポジティブに影響していたと思います・・そんなことが、良いプレーが出来るようになった背景にあったと思うんですよ・・

フムフム・・。いいね。ホントに・・。

このコラムで言いたかったことは、レッズ選手たちの攻守にわたるプレーイメージが、攻守にわたって、ものすごく高い次元でシンクロ(同期)しつづけているっちゅうことです。

だから・・

・・ダイレクトパスを散りばめた組織的なコンビネーションが冴えわたる・・

・・そんな、スモールゾーンでのコンビネーションを、素早く、広く「動かしていく」なかでも、大きなサイドチェンジや、一発ロング(タテ)勝負パスを決めちゃったりする・・

・・もちろん、そのパスのイメージと、最前線フィニッシャーのイメージが正確にシンクロしているからこそ、タイミングの良い「アイコンタクト」をベースに、全力の飛び出しフリーランニングも、ベストタイミングで連動する・・

・・また守備でも、チェイス&チェックを絶対的ベースに、イメージが連動した(!!)協力プレスやインターセプトが冴えわたる・・

そう、ミハイロが志向する「美しく勝つサッカー」が、レッズのなかで、完璧な「進化&深化ベクトル」上を、ひた走っているんだよ。

この「美しく勝つサッカー」というテーマについては、しつこいけれど、「The Core Column」で発表した、「このコラム」「あのコラム」を参照してください。

ということで、最後は、このテーマで締めましょうか。

天才、ラファエル・シルバ。

この試合でも、いかんなく「天賦の才能プレー」をブチかました。

でもそのバックボーンは、個の才能ベース「だけ」じゃない。

そう、彼の「天才」が、これほど光り輝けるのもまた、ミハイロが志向する「美しく勝つサッカー」というチーム戦術ベースに、ラファのプレーイメージが、しっかりと「連動」しているからなんだ。

しっかりと、ダイレクトパス・コンビネーションに乗りつづけるラファ。

だからこそ、タイミングの良い「飛び出し」に合わせた勝負パスが出てくる。

だからこそ、より有利なカタチで(スペースである程度フリーでボールをもった状況から!)個のドリブル勝負をブチかましていける。

このテーマについては、いつか、ラファエル・シルバ自身にインタビューしたいね。

そう、組織プレーと個人勝負プレーの、ハイレベルなバランス・・というテーマ。

ということで、今日は、こんな感じで締めることにしま〜す。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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