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2016_天皇杯準決勝・・それにしても、マリノスとアルディージャは着実にチカラを付けている(来シーズンが楽しみじゃありませんか)・・(2016年12月29日、木曜日)

スタジアム観戦のアルディージャ対フロンターレだけではなく、テレビ観戦したアントラーズ対マリノス戦も含めて、今日は「外郭的」にコメントすることにしました。ご容赦。

要は・・

(見た目の現象的には!?)小さく目立たないけれど、(戦術と結果については!?)決定的に大きな影響を及ぼすグラウンド上の現象というテーマについては、年明けにも、新連載「The Core Column」で書き進めようっちゅうわけです。

ということで外郭的なコメント・・

まず何といっても、準決勝のゲーム内容に基づけば、決勝がマリノス対アルディージャになっても、まったくおかしくなかったという視点です。

もちろん、「それぞれ」のチームで、攻守にわたるチーム戦術的なイメージは異なる。

それでも、攻守ハードワークや意志のコノテーション(言外に含蓄される意味)という視点でも、両チームともに、アントラーズとフロンターレに、まったくもって、勝るとも劣らなかったんだ。

もちろん、その素晴らしい内容は、攻守ハードワークを構成する「基本の徹底度」に集約される。

要は、守備では、チェイス&チェック、周りのマーキングやカバーリング等など。攻撃では、ボールがないところでの(組織イメージがシンクロした!?)フリーランニングの量と質など。

それも、決して「やらされている・・」というのではなく、あくまでも、主体的な攻守ハードワークが回りつづけているんだ。

それが素晴らしい。

そう、選手たち自身が、積極的に考え、決断して(リスクにも)トライするなど、自ら「仕事を探しつづけて」いたんだ。

だからこそ、ボール奪取(ディフェンス)だけじゃなく、攻撃での「ゴールチャンス」という視点でも、相手(アントラーズとフロンターレ)を上回っていたんだよ。

「もちろん我々は、もっとボールを保持できるというイメージでゲームに臨んだわけだけれど・・」

いみじくも、フロンターレ風間八宏さんが、そんなニュアンスの内容をコメントしていたっけ(つい、その言葉が口をついちゃった!?・・へへっ・・)。

フロンターレの「ゲーム展開イメージ」が、アルディージャの積極(ダイナミック)サッカーの前で、脆(もろ)くも崩れ去った・・っちゅうことか(風間さん・・失礼な表現、ゴメンね)。

とはいっても、アントラーズにしてもフロンターレにしても、ジリ貧で押し込まれっぱなしっちゅうわけじゃなく、彼らも、しっかりと「押し返し」て、チャンスを創りだしてはいたよ。

でも・・

そう、「いつかは・・アントラーズ(フロンターレ)がイニシアチブを握るように、ゲーム内容が変容していくんだろうな・・」なんて安易に考えていた私のゲーム展開イメージが、吹き飛んでしまったのも確かな事実だったんだ。

とにかく、マリノスにしてもアルディージャにしても、リーグを代表する、「勝負強いアントラーズ」と、「美しく勝てる高質サッカーのフロンターレ」に対して、まったく物怖じすることなく、ガンガンと前へ仕掛けつづけたんだよ。

そして彼らは、何度も、「えっ・・どうしてゴールにならないの??」っちゅう哲学的な疑問符がアタマに浮かぶような決定的チャンスを潰しつづけたんだ。

それに対して(勝負強い!?)アントラーズは、ものすごく粘り強いディフェンスから、タイミングよく繰り出すカウンターベースの仕掛けでチャンスを創りだし、そして、しっかりと決めた。

その粘りのディフェンスこそ、彼らの「勝負強さ」の根源的なリソースということだね。

昌子源に代表される、「ココゾの決定的ピンチに、最後の半歩が出る・・」という、意志のプレー。

アントラーズ対マリノスはテレビ観戦だったから、繰り返し、アントラーズ選手たちの「忠実で鋭い寄せ」や、最後の瞬間での「身体を投げ出すブロック」などに目が釘付けにされたっけ。

そりゃ、感動もするさ。

またフロンターレも、部分的にではあったけれど、彼らの「美しい仕掛け」を魅せてくれた。

もちろん、ダイレクトパスコンビネーションを織り交ぜた「人とボールの創造的な動き」。

美しい・・

だからこそ、スペースを攻略できるし、タイミングよく、個のドリブル勝負という「仕掛けの変化」もブチかませる。

たしかに・・

アントラーズにしても、フロンターレにしても、たしかに、個のチカラの単純総計という意味での総合力じゃ、マリノスやアルディージャの上をいっているとは思うよ。

でも・・

そう、結局サッカーは「意志のボールゲーム」なんだよ。

だから、その意志パワーの内実によって、攻撃でも、守備でも、「最後の半歩の出方」に差が出てしまうっちゅうわけさ。

そしてそれが、局面での勝敗の積み重ねで、小さな差としてグラウンド上に現出する。

難しいネ・・

このメカニズムを、明確に表現するのは・・

まあ・・年明けには、そのメカニズムを、分かりやすい文章に「落とす」作業に取りかかりますよ。かなりブランクが空いてしまった「The Core Column」でね・・

ということで、元旦の天皇杯決勝は、アントラーズ対フロンターレという、(ブランド価値の高い両チームによる!?)とても興味深いカードになった。

私は、吹田まで遠征し、ラジオの文化放送で解説するんだけれど、そこでの視点は、やはり、フロンターレの「美しさ」と、アントラーズの「勝負強さ」の対峙・・という構図になりそうだね。

フロンターレは、エドゥアルド・ネットが出場停止だけれど、大島僚太が戻ってきたし、田坂祐介という抜群のユーティリティープレイヤーもいる。

その田坂祐介だけれど、この試合では、スリーバックからフォーバックへチーム戦術が変更されるなかで、スリーバックの中に入ったりサイドハーフへ上がったり、最後は右サイドバックに下がったりと、縦横無尽の大活躍だった。

対するアントラーズでは、絶対的エースである金崎夢生の出場が微妙らしいし・・。

さて〜・・

とにかく、お互いに、今シーズン最後の勝負マッチを、心から楽しみましょう。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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