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2016_オリンピック代表・・スーパーな完勝・・それも相手は、アフリカの本物ガーナのフル代表だぜ・・(日本vsガーナ、3-0)・・(2016年5月11日、水曜日)

スゴイね〜・・手倉森誠ジャパン。

もちろん、局面での「個のせめぎ合い」となったら、ガーナは、とても強い。

だから日本の若武者たちは、そんな個の局面勝負をうまく回避するように、あくまでも組織サッカーに徹するっちゅうわけだ。

前からの協力プレスを基調にした連動ディフェンス。そして、ボールを奪い返してからの、目の醒めるようなダイレクト(パス)コンビネーション。

そう、彼らは、全員守備、全員攻撃のトータルフットボールをブチかましたんだ。それも、「あの」強いガーナを相手にしてね。

ホント、誇らしい。

そこでは、誰一人として、ハードワークをサボったりしない。

私は、若武者チームの監督に就任してから手倉森誠が魅せつづけた心理マネージメントのウデ(ストロングハンド!)に舌を巻いていた。

それが、オリンピック出場(AFCの若手選手権優勝)も含めた素晴らしい成果につながった。

手倉森誠は、日本サッカー界全体にとっても(!)これ以上ないほど価値のある「学習機会」を提供しつづけているじゃないか。

そんなスーパープロコーチに率いられた我らが若武者たちは、攻守にわたって「積極的&攻撃的」に、主体的に仕掛けつづけたっちゅうわけだ。

彼らは、強い、強い、アフリカの強豪ガーナ(それもフル代表だってさ!)に対しても、攻守にわたるリスクチャレンジ姿勢を前面に押し出す、素晴らしく積極的な組織サッカーを、しっかりと、立派に機能させられるという事実を、体感していたに違いない。

そう、リスクチャレンジないところに、決して進化、深化は望めないという事実を。

そうそう・・

後半のゲーム内容だけれど、たしかにそこでは、前半ほどの「ハイペース」で、トータルフットボールを機能させられたわけじゃなかったよね。

その背景には、ガーナのサッカーが(特にディフェンスの内実が!)アップしたこともあった。ということで、ある意味「互角」にちかい展開になった。それでも・・

そう、我らが若武者たちは、そんな「ゲームの流れの変化」にも柔軟に対応したんだよ。

たしかに前半ほどの勢いでは「プレッシング」をブチかませなかったけれど、それでも、落ち着いた「連動デイフェンス」から、しっかりとボールを奪い返してチャンスを創りだしていた。

たしかにそこでは、一発のロングフィードやサイドチェンジパスなども(前半よりは)目立っていたけれど、やはり決定的チャンスは、満を持した「ワン・ツー・スリー」といったダイレクト(パス)コンビネーションによって生み出されていたと思う。

ところで、このダイレクト(パス)コンビネーションだけれど・・

ボールを止めないパスやシュートについては、やはり、「ダイレクトパス」や「ダイレクトシュート」って呼ぶのが相応しいでしょ。

何せ、イレギュラーするボールを足で扱うという不確実なサッカーのことだからね。

ボールを止めないパスやシュートには、特別なコノテーション(言外に含蓄される意味)が内包されていると思うんだよ。

だから、それを、「ワンタッチ」なんて軽く表現することには、強烈な違和感があるというわけさ。

また、私のなかでは、「ワンタッチ」という表現には、「ワンタッチ(ワントラップ)&パス」なんていうニュアンスの方が強い。

まあ、この「ダイレクト」っちゅうテーマについては、新連載「The Core Column」で、かなり前に発表していた「このコラム」を参照して下さい。

あっと・・脱線。

ということで、立派なサッカーを展開してくれた我らが若武者たち。

(繰り返しになるけれど・・)特筆だったのは、やはり、守備での素晴らしい「連動性」だったよね。

そんな、ボール周りプレーと「ボールがないところでのハードワーク」が上手く連鎖しつづけたからこそ、目の醒めるような協力(連動)プレッシングも、機能しつづけた。

だからこそ(そんな、ボールがないところでの動きの量と質が素晴らしかったからこそ!!)、次の攻撃でのダイレクト(パス)コンビネーションも冴えわたったっちゅうわけだ。

そりゃ、そうだ。全員が、ボールがないところでのアクションを、常にイメージしつづけているんだからね。

そんなダイナミックな(イメージシンクロ)組織オフェンスをブチかますんだから、ガーナ守備が、ボール奪取勝負ポイントを絞りきれなかったのも道理だったというわけさ。

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ということで、最後に、オーバーエイジというテーマで締めようかね。

手倉森誠ジャパンの、トータルフットボールにフィットできる(要は、チームの雰囲気と姿勢を壊さず強力な補強となる得る!?)国内組オーバーエイジプレイヤーはいるのかね・・。

ヨーロッパ組は、難しいんだよね。

もちろん岡崎慎司や(全快した!?)武藤嘉紀を呼べるなら、それは一考に値するだろうけれどさ。

とにかく、「あの」攻守ハードワークの流れと、人とボールの「動きのリズム」に効果的に乗れ、そしてチームパフォーマンスを「格段」にアップさせられるような選手がいるのか、疑問なんだよ。

まあ、もちろん、心理・精神的なエフェクトという副次的な効果にも期待する・・という視点じゃ、超ベテランを入れるのも一つの可能性ではあるよな。

例えば、牛若丸(中村憲剛)とか大久保嘉人とか、阿部勇樹とか・・サ。

あっと、手倉森誠さんだったら、レッズの武藤雄樹のことも「好き」かもね。へへっ・・

・・ってなコトを無責任に書きはじめて、実はこのテーマが、とても微妙なニュアンスを内包しているコトに気がついた。だから、もうこれ以上は書くのを止める。

もう書いちゃったけれど・・サ。へへっ・・

とにかく私は、手倉森誠さんがどんな結論に至ろうと、支持しますよ。

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 最後に「告知」です。

 どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

  自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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