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2016_日本代表(キリンカップ)・・久しぶりに快哉を叫びたい気分・・それも、男女ともにネ・・(日本vsブルガリア、7-2)・・(2016年6月3日、金曜日)

凄(すご)かったネ〜、ハリル・ジャパン。

諸々の事情で、今回のキリンカップはテレビ観戦ということになってしまった。でも、テレビ中継のカメラワークが良かったから、とてもディープに楽しめた。

その、カメラワークだけれど・・

メインTVカメラを担当した方は、次、その次のボールの動きや、勝負所について、正しいイメージを描きながらカメラアングルやズーミングなどを操作していた。

そう、UEFチャンピオンズリーグのTVカメラワークを彷彿(ほうふつ)とさせるクオリティーだったんだよ。

ということで、カメラマン、ディレクターなどのフィールドワークの方々に感謝している筆者です。

さて、ということでゲームだけれど・・

攻守ハードワーク(メリハリの効いたフルスプリントのオンパレード!!)の大活躍だった香川真司が負ったケガが心配だね。

でも・・

その香川真司の代わりに入った宇佐美貴史が、リーグ戦のイメージとは、かなり次元の違う攻守ハードワークと動きのダイナミズムをブチかましたから、香川真司のアクシデントも、もしかしたらケガの光明・・ってなことになったのかも。へへっ・・

その宇佐美貴史だけれど、彼にしても、日本代表が魅せつづけた「アップテンポの組織サッカー」に、かなり刺激されていた・・っちゅうことなんだろうね。

そう、ハリル・ジャパンが魅せつづけた、攻守ハードワーク満載で、人とボールが動きつづける極上の組織サッカー。

このテーマについては、今朝の、優れたサッカーで初戦を彩った「高倉なでしこ」についてアップした「このコラム」も参照して下さい。

要は、「ホンモノのドリブラー」の出現「も」待望する彼女たちが志向する「究極の組織サッカー」というテーマです。

ところで、ホンモノのドリブラーとは・・

それは、屈強でスピーディー、そして駆け引きにも長けた世界レベルのディフェンダーを、「静対したカタチ」から置き去りにできるようなドリブラーのことだよ。

もちろん、コンビネーションなどを駆使して、全体的に動きつづけている「流れ」のなかでパスを受ければ、そのままスピードに乗って突破していけるシーンは多いよね。

でも・・

ということで、そんな「ホンモノのドリブラー」が出現していない男女の日本代表だから、サッカーの「基調」は、やはりコレクティブ(組織的)なモノに落ち着かざるを得ないわけだ。

もちろん、宇佐美貴史は、ホンモノのドリブラーに化けるポテンシャルは秘めている。でも・・

そう、日本チームのなかで、「ホンモノのドリブル」を光り輝かせるためにも、彼は、もっともっと攻守ハードワークに勤(いそ)しまなきゃいけないんだよ。

でもこのゲームでは、香川真司と交替した前半だけではなく、何となく落ち着いた雰囲気になりかけた後半にも、「何かに突き動かされる」ように、攻守にわたって、意志が込められたフルスプリントを魅せるハードワークもあった。

そして何度か、「あの」テレビのカメラマンもビックリするようなカタチで、急にTVカメラの画面に登場し、相手の決定的パスをカットしちゃったりしたんだ。

まあ、彼のなかの、とてもポジティブな「意志」の傾向を確認できてハッピーではあった。

でも、彼に、才能に見合うカタチで、もっと、もっと、積極的なチャレンジ姿勢魅せて欲しいと思っているのは私だけじゃないでしょ。

まあ、彼の「マインドの悪癖」については、新連載「The Core Column」において、「こんなコラム」をアップしたから、そちらもご覧あれ。

あらら・・、またまた脱線。

ということで、次のテーマ。

それは、言わずもがなの、ダイレクト(パス)コンビネーション。

特に前半は、その「流れ」が素晴らしかったし、それを結果にも結びつけた。

ところで、ボールを止めないパスやシュートだけれど、それは、ダイレクトパスやダイレクトシュートと呼ぶのがふさわしい。

サッカー協会は「ワンタッチ」などという表現を広めたいらしい。

でも、イレギュラーするボールを足で扱うことで、不確実なファクターが満載のサッカーだからね、ボールを止めないでプレーする「ダイレクトパス」や「ダイレクトシュート」には、特別なコノテーション(言外に含蓄される意味)が内包されているんだよ。

だから、その「高尚なプレー」を、ワンタッチなどと軽く表現することには、心底、違和感でいっぱいになってしまうんだよ。

そのこと(私の主張!?)については、多くのサッカー人の方々も、アグリーしてくれると思いますよ。

この、「ダイレクトパス&シュート」というテーマについても、新連載「The Core Column」において、「こんなコラム」を発表しているから、そちらもご参照アレ。

あっと・・脱線しまくりじゃありませんか。スミマセン・・

とにかく、「高倉なでしこ」にしても「ハリル・ジャパン」にしても、小気味よい「ダイレクトパス」のリズムで人とボールが動きつづけたことが、素晴らしい成果のバックボーンにあったということを主張したい筆者なのであ〜る。

だからこそ、フットボールネーションの強豪ブルガリア守備も、その「小気味よい動きのリズム」に付いていけず、繰り返し、裏スペースを攻略されちゃったというわけだ。

そして、柏木陽介。

彼は、明確に、その「小気味よいリズム」の立役者だった。

たしかに、守備的ハーフとしてのディフェンスシーンにおいて、純粋なパワーとスピード勝負になったら、かなわないケースもあったよね。

でも、彼が、ボランチ(センターハーフ)として、またゲームメイカー&チャンスメイカーとして為した攻守の仕事には、目を見張るコンテンツが満載だったんだよ。

その事実についちゃ、誰もがアグリーすると思っていますよ。

最後になったけれど、この試合では、やはり、組織的な(連動)コンパクトディフェンスこそが全てのバックボーンだった・・という事実を、再認識しなきゃいけないよね。

そう、守備こそが、全てのスタートラインなんだよ。

ハリルホジッチさんも、守備でのチェイス&チェック(初動の寄せアクション!?)を、殊の外、強く意識させていると聞いた。

そして、それがあるからこそ、素早くスムーズな「人とボールの動き(ダイレクトパス・コンビネーション)も活性化するというわけさ。

そう、攻守にわたる、ボールがないところでの(人の)動きの量と質というテーマ。

そして、まさに「それ」こそが、ブラジルW杯でのアルジェリアの成功のバックボーンだったわけだ。そのことについては、友人のドイツ人エキスパート連中とも意見が一致しているんだよ。

とにかく、素晴らしいサッカーでキリンカップの決勝へ駒を進めたハリル・ジャパン。4日後の勝負マッチが、楽しみで仕方なくなった。

何せ相手は、ハリルホジッチさんとイビツァ(オシム)さんの母国であるボスニア・ヘルツェゴビナだからね。

では、また・・

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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