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2016_「J」チャンピオンシップ・・やっぱり、二つも個の才能を欠いたら難しいかも(タラレバの感情に苛まれている筆者なのだ〜!!)・・(フロンターレvsアントラーズ、0-1)・・(2016年11月23日、水曜日)

あ〜あっ・・フロンターレが負けちゃった・・

そこはサッカーだから、もちろん「その可能性」は、ある程度はあったでしょ。

とはいっても、いまの「J」において、サッカー内容(美しさの質!?)という視点で凌駕する「リーグの双璧」が決勝で対峙しないコトによる落胆は、とても大きかったわけです。

もちろんアントラーズだって、とても優れたサッカーを展開している。でも・・

そう、攻守にわたる「組織と個のハイレベルなバランス」という視点じゃ、やっぱり、レッズとフロンターレが双璧なんだよ。

ミハイロ・ペトロヴィッチ率いるレッズについては、新連載「 The Core Column」において、「こんなコラム」「あんなコラム」を発表した。

また風間八宏さんが率いるフロンターレサッカーの内実についても、バルセロナに対比させるカタチで「こんなコラム」をアップしたっけ。

そうそう・・組織と個のバランス・・

風間八宏さんも言っていたけれど、もちろん最後の瞬間は、「個のチカラ」がモノを言う。

でも、その個のチカラを、最高の実効レベルで発揮させるために、良いカタチで「個の才能」にボールを渡さなきゃいけない。

だからこそ、ハイレベルな組織パスサッカーが大事になってくるっちゅうわけさ。

もちろん「そこ」じゃ、相手守備を惑わすような、ボールを止めないダイレクトでのパスやシュートが主役になる。

この「ダイレクト」という表現については、これまた「The Core Column」で主張を展開した「コラム」」も、ご参照あれ。

そんな組織サッカーの内実で、フロンターレとレッズは、「J」を代表する2チームなんだよ。

でも・・

そう、この試合でのフロンターレでは、最後の最後で、決定的なファクターになってくる「個の才能」が、少し欠けていた。

もちろん、三好康児や長谷川竜也といった若手の「個の才能」は、自ら考え、工夫させるという基本線にのっとった風間八宏さんの指導で、大きく成長している。でも・・

そう、やはり、まだ小林悠や大島僚太のレベルまでには達していないんだよ。

だから・・

たしかにフロンターレは、内容では互角以上のサッカーは魅せたし、同点ゴールまで「あと少し」というところまでアントラーズを追い込んだ。

でも、スペースを攻略し、個の才能プレー(個人勝負)も含めた最終コンビネーションという視点では、とても満足いく出来じゃなかったというわけさ。

もちろん、長谷川竜也のケガで急遽グラウンドに登場した牛若丸(中村憲剛)によって、人とボールの動きは大きく活性化した(さすがに牛若丸!!)。

でも、アントラーズ守備ブロックの「ウラのスペース」を攻略する・・という目標イメージを達成するという視点では、消化不良という印象が残ってしまったんだ。

例えばフロンターレが、左サイドから仕掛けていくというシーン。

その状況で、逆サイドにいるチームメイトが、何らかの、ボールがないところでのアクション(ボールなしのフリーランニング!)を仕掛けていったか(その可能性を探っていたか!?)と言ったら、そんな能動的なアクションは、希だったと言わざるを得ない。

そう、アントラーズ守備の「眼前スペース」ばかりへ「ゴリ押し」していくフロンターレなんだよ。

そんなだから、アントラーズ守備ブロックにしても、余裕をもって受け止められていたことは想像に難くない。

だから、ボールがないところでの動きの量と質が、とても大事なんだよ。

例えば一人のプレイヤーが斜めに動けば、アントラーズ守備ブロックも対応せざるを得ないし、そんな「ボールがないところでの動き」が出てくれば、アントラーズ守備ブロックも、徐々にバランスを崩して、スペースを与えたに違いないというわけさ。

そして、フロンターレの選手たちにしても、スペース攻略の「道筋が見えて」くることで、周りの「ボールがないところで仕掛けアクション」だって活性化するっちゅうわけだ。

でも、そんな、仕掛けプロセスにとって大事なキッカケになる「ボールなしのハードワーク」が、決定的に足りなかった。

そして皆、足許パスばかりを待つってな体たらくに落ち込んでいた。

難しいんだよ。とにかく誰かが「動きをスタートさせなければ」いけないんだ。そんな「能動リーダーシップ」があれば、おのずと周りの動きも活性化していくんだけれど・・さ。

でも・・

この、「足許パスとスペースパス」というテーマについては、前述「The Core Colum 」で、こんな「コラム」を発表したからご参照あれ。

そんな、チト様子見に過ぎるフロンターレだったけれど、もちろん、中村憲剛が二度の決定的シーンで主役を演じたように、何度かはウラの決定的スペースを攻略するシーンは創りだしたよ。

でも・・

何か、ちょっとタラレバの感情が先行し過ぎているから、健康的で創造的なロジカルコラムの流れに、うまく乗れない。

ということで、今日は、こんなところですかね。

とにかく私は、風間八宏さんが、この5年間に創り上げたフロンターレに(その志向するコンセプトと結晶としての高質サッカーに!)最大限の賛辞をおくりたい。

あっと・・

フロンターレには、まだ天皇杯が残っていたっけ。FC東京vsフロンターレ。楽しみにしましょう。

また、勝負強いアントラーズについては、次のレッズとの決勝で、存分に語ろうと思います。


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ところで・・

チト唐突ですが、知り合いのジャズシンガー、宮崎友紀子さんを紹介させてください。もう、ホントに素晴らしいソウルフルヴォーカリストです。

以前、あるキャフェライブで聴き、いっぺんにファンになったのですが、その宮崎友紀子さんと、偶然、友人のガーデンパーティーで再会したんです。

彼女については、このページあのページを参照してください。

私がコンサートで聴いたのは「ボサノバ」だったけれど、本当に心に染みわたりましたよ。

その宮崎友紀子さん。私の友人で、日本を代表するベーシスト(コントラバス奏者)藤原清登さんともコラボしたらしい。知らなかった。

 藤原清登さんだけれど、あるライブで彼女のヴォーカルを聴き、すぐに「いいですネ〜・・よければ、今度セッションを組みませんか・・」と、オファーしたんだそうな。

「あの」藤原清登だからね、宮崎友紀子さんの実力については推して知るべし・・だよね。

ということで、彼女の最新アルバムのカバー写真も載せておきます。

また、ギタリスト&シンガー(&パーカッション&マウス・トロンボーンなどのマルチ音楽家)として活躍するホブソン・アマラウさんとのコンビがパフォームするYouTube動画へも「リンク」を張っておきま〜す。

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あっと・・

私が愛用しているウエストポーチやバックパック。それについて何人かの方々に質問されたんですよ。それは、友人のデザイナーが主催するブランド、「METAS」

ちょっと、プロモートさせてくださいね。

この方は、某有名メーカーのチーフデザイナーから独立し、自らのブランドを立ち上げました。シンプルイズベスト・・スローライフ・・などなど、魅力的なキーワードが散りばめられた「METAS」

とてもシンプル。でも、その機能性は、もう最高。お薦めしまっせ。


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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、新規に、連載をはじめています。

一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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