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2014_ナビスコ・・両ゲームともにエキサイティングなせめぎ合いだった・・(FC東京vsアントラーズ、 3-1)(レイソルvsレッズ、 2-1)・・(2014年3月19日、水曜日)

味スタは、スタジアム観戦。柏は、ビデオ観戦。まあ、ポイントを絞り込んで簡単に。

まず味スタから・・

この試合では、FC東京が素晴らしいサッカーを展開したというポイントだけだね。

リーグでは、まだ勝ち点「2」にとどまっているけれど、「あのサッカー」だったら、着実に上位に食い込んでくるに違いない。

ということで、イタリアのイケメン、マッシモ監督に、質問してみた。

「アントラーズのトニーニョ・セレーゾが、マッシモさんの仕事を絶賛していました・・また私も、これまでのFC東京のゲームをビデオで観たけれど、内容は、とても良いと感じている・・それは、選手たちが意欲的にサッカーに取り組んでいるからこそ・・」

私の質問は、つづくのですよ・・すみませんネ、例によって長くて・・。

「その強い意志は、攻守にわたる、ボールがないところでのプレーの量と質を見ていれば、よく分かる・・特に、この試合では、河野広貴が、まさにイメチェン の活躍だったと思う・・それは、マッシモさんの心理マネージメントの優れたウデがあればこそだと思う・・ちょっとまとまりがないけれど、そのことについて コメントをいただけませんか?」

そんな質問に、マッシモ監督は、真摯に、こんなニュアンスの内容をコメントしてくれた。曰く・・

・・讃えてくれたトニーニョ・セレーゾに心から感謝したい・・我々は、このゲームでも、自分たちが目指すサッカーを完遂できたと思っている・・

・・私は、守備と攻撃を別なモノだと考えない・・サッカーでは、連続的に、そしてめまぐるしく攻守が入れ替わりつづけるわけだからネ・・だから、選手たち は、一つのユニットとして(チームとして!)プレーすることが大事なんだ・・そう、イメージの共有だな・・私は、常に「それ」を、選手たちに意識させつづ けているんだよ・・また選手たちも、そのことの正しさを信じはじめている・・だからこそ、正しいチーム(組織)サッカーが出来てきていると思うんだよ・・

いいね〜、マッシモ・フィッカデンティ。

何か、イタリア人的なイメージとはかけ離れた、とても真摯な(そしてイケメンの!)哲学者然としている。もしかしたら、ザッケローニの親戚だったりして・・!? あははっ・・

とにかく、今年のFC東京には期待だね。私も、彼らに注視しようっと・・

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さて、レイソル対レッズ。

レッズは、とても良いゲームを魅せた。

まあ、たしかに、興梠慎三と鈴木啓太の不在という、ちょっと微妙なマイナス感覚がアタマのイメージタンクに残ったとは思うけれど・・。

このゲームについては、レッズのスリーバックの機能性を、再び取りあげようと思う。そう、サイドゾーンのドミネーション(支配)というテーマ。

要は、スリーバックの「サイド選手」、ウイングバック、そして攻撃的なサイドハーフという「タテのトリオの関係性」のことです。

右サイドでは、森脇良太、関口訓充、そして梅崎司というタテのトリオ。

左サイドでは、言わずと知れた槙野智章、宇賀神友弥、そして原口元気によるタテのトリオ。

もちろん攻撃的なサイドハーフは、ポジションを頻繁にチェンジするから、タテのトリオの「メンツ」は常に変化するけれど、でも、攻守にわたる、タテのトリオの機能性イメージは変わらない。

この試合でのレッズも、サイドゾーンを、攻守にわたって、とても効果的に活用できていたと思う。

「それ」が、レッズが志向するコンセプトの「大事な構成要素の一つ」というわけだ。

そして、そんなサイドゾーンでのドミネーション(支配)がうまく機能しつづけているからこそ、逆サイドからの「斜めの動き」に代表される、3人目や4人目のフリーランナーも、うまくスペースへ飛び出してパスを受けられるっちゅうわけだ。

この試合でも、例えば右サイドゾーンを支配している(要は、そのサイドで時間的な余裕を作りだした)状況で、(例えば)逆サイドの原口元気が、斜めに「長 い距離」を全力で突っ走って決定的スペースへ飛び出したり、ワンツーから、フルスプリントで飛び出してリターンパスをもらう・・等などといった、優れた最 終勝負コンビネーションを魅せていた。

そこでは、爆発スタート&全力スプリントという「意志の炸裂」が決定的に重要になってくる。

この全力スプリントというテーマについては、「The Core Column」で発表した「このコラム」を参照して下さい。

このところのレッズサッカーで、攻守にわたって爆発的フルスプリント(意志の炸裂シーン)が目立つようになっていると感じるのは私だけじゃないでしょ。

そう、だからこそ、今シーズンのレッズのサッカーには、期待できるんだよ。このポイントについて、ちょっとしつこく書きすぎですかね・・すみません・・。

簡単すぎるけれど、ちょっと疲れ気味なので、今日は、こんなところでした〜。

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 最後に「告知」です。

 実は、ソフトバンクではじめた「連載」だけれど、事情があって、半年で休止ということになってしまったんですよ。

 でも、久しぶりの「ちゃんとした連載」だったから、とてもリキを入れて書いていた。そして、そのプロセスを、とても楽しんでいた。自分の学習機会としても、とても有意義だったしね。

 そして思ったんですよ、この「モティベーション機会」を失ってしまうのは、とても残念だな〜・・ってね。

 だから、どこかで連載をはじようかな・・と、可能性を探りはじめた。そこでは、いくつか良さそうなハナシもあったし、メルマガでもいいかな・・なんてコトも考えた。

 でも・・サ、やっぱり、書くからには、できるかぎり多くの方々に読んでもらいたいわけですよ。でも、可能性がありそうな(メルマガも含めた)連載プラットフォームとしては、やはり私のホームページにかなうモノはなかった。

 ということで、どうなるか分からないけれど、とにかく、私のホームページで、新規に、連載をはじめることにしたのです。

 一つは、毎回一つのテーマを深める「The Core Column」

 そして、もう一つが、私の自伝である「My Biography」

 とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書こうかな。もし、うまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れてから立ち上げた新ビジネス」、そして「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、一週間ごとにアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・とスタートした次第。

 もちろん、トピックスのトップページには、新規に「新シリーズ」コーナーをレイアウトしましたので、そちらからも入っていけますよ。

 まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・

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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。

 追伸:わたしは”Football saves Japan”の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。

 





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