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ヨーロッパ報告・・動きまわっている湯浅です・・(2003年1月29日、水曜日)

どうも皆さん。このところ、移動や、色々な人たちとのミーティング、またプリントメディアの原稿も上げなければならず、私のHPアップが滞り気味。申し訳ない。

 先週の土曜日に、ハノーファーでブンデスリーガ後期開幕戦(ハノーファー対ハンブルク戦)を観戦した後、クルマでハンブルク、フレンスブルクまで帰還の途についたのですが、途中で雪が降り始めてしまって。先日アップしたコラムでは、「あの厳寒」は希な気候だった(高原がテストしていたときの気候)と書きましたが、もしかしたら世界的な異常気象の影響なのかな・・なんて、ちょっと心配になったものです。

 まあそれでも、暖流のメキシコ湾流に近づいてからは(北へ上るにつれて)雪が雨に変わりました。ハノーファーからは、あるプリントメディアの編集者の方と一緒になったのですが(このメディアでのプロジェクトが進行しています)、雪のなかでの走行に表情がこわばっていたのかも。それでも、こちらが不安を見せたら大変なことになる。だから、「大丈夫。普通の天候ですよ。ハノーファーは、ちょっと内陸性の気候で、ハンブルクから比べれば気温が下がるのが普通ですから。でもまだ氷点下までは下がっていないし、そのうち雨に変わるでしょう・・」なんてネ。

 実は、こんな天候はちょっとないことだし、路面が凍り始めたら大変だ・・なんて思ってはいたのです。ちなみにハノーファーは、ハンブルクから170キロほど南に下がったところにあります。

 私は、その方をハンブルクのホテルの近くで下ろし、そのままフレンスブルクまで飛ばして(ハンブルクからフレンスブルクまでは、約160キロの距離)先日のコラムを仕上げたという次第。フ〜〜。

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 さて、試合翌日の日曜日。もちろんハンブルガーSVはトレーニングを行いました。試合に出たメンバーは軽いランニングとマッサージ。その他のメンバーはフルトレーニング。激しい試合だったわけですが、翌日をオフにしてしまうと、残った疲労物質を効率的に「代謝」させることができないというわけです。

 私は、ハンブルガーSVのコーチ(ヘッドコーチ)アルミン・ロイタースハーンと約束をしていました。彼とは面識がなかったのですが、まあ同じコーチ仲間ということで、ドイツのサッカー関係者から紹介されたというわけです。ちなみに彼は、昨年7月に、ドイツのザールブリュッケンで行われたドイツサッカーコーチ連盟主催の国際会議に参加していました。そこでは私も、壇上のパネラーとして、1200人あまりの参加者の前でW杯のことをしゃべったわけですが(そのときのレポート・・ご参照あれ)、そのこともあって、アルミンが、紹介してくれたサッカー関係者に対して「ああ、あの日本人か・・」ということになったそうです。

 
 写真の右が、ハンブルガーSVのGKコーチ。そして左側が、ヘッドコーチのアルミン・ロイタースハーンです。下の左側の写真は、アルミンだけ。

 アルミンとの話しについては週刊プレイボーイの連載でも、ちょこっと書きましたが(来週発売の号に掲載)、まあ高原については、まだまだ様子見ということで、そんなに突っ込んだ話題にはなりませんでした。それよりも、今のドイツの現状に関するディスカッションの方が面白かった。まあ内容については、追々レポートすることにします。また本日(水曜日)は、ハンブルガーSVのトレーニングを見に行きますので、そこでもまたアルミンと続きのハナシをすることにしましょう。

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 ところで、この月曜日には(一昨日)、ベルリンへ行ってきましたよ。往復900キロという行程。日帰りのスケジュールを立ててしまったから、ちょっと厳しい日程。でも、ものすごく興味を惹かれるコトがあったもので・・。

 そのコトとは、ある日本人のプロプレーヤーが、ドイツ3部リーグ(リージョナル北部リーグ・・これもプロリーグ)でプレーしているという情報があったからです。

 監督は、ヴォルフガング・ザンドホーヴェ。素晴らしいヤツです。彼とも面識はなかったのですが、彼もまた、昨年の国際会議の場にいたから、これまたサッカー関係者の紹介でスムーズに会えたという次第。まったく違和感なく話しはじめることができましたよ。私の母校であるケルン体育大学も卒業している彼は、有名ではありませんが、知識レベルやパーソナリティーなど、とにかくポジティブな「スピリチュアル・エネルギー」を振りまきます。もちろん私も負けてはいません。ということで、監督室は、ダイナミックなマインドにあふれていましたよ。

 そこへ、例の日本人選手が入ってきたという次第です。奥山譲さん。22歳。これまた、立派な態度でした。こちらへ来てから、早3年半が経過している。要は、日本で高校を卒業してからすぐにドイツへわたったというわけです。そして、狩猟民族のなかで厳しくもまれた。それが、彼のパーソナリティーを形成したのでしょう。基本的には日本人の物腰ですが、言葉の端はしに自負の高さを感じる。

 最初は、旧東ドイツのライプツィヒでプレーをはじめたとのこと。アマチュアクラブだったそうですが、そこでコーチに認められ、ヴォルフガングが率いるプロチーム、バーベルスベルグ03(www.babelsberg03.de)にテスト合格したということです。そして今では、立派にプロサッカー選手のビザも取得している。頼もしい限りじゃありませんか。

 彼についても、週刊プレイボーイで取り上げるつもりです。何といっても、チャレンジしている若者ほど、元気を与えてくれる社会的存在はいませんからネ。

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 いまドイツは、朝の7時半。もちろんまだ真っ暗です。

 昨日は、疲れからか、目の奥が痛くなり、早く寝付きました。そして目が覚めたのが朝の4時。まあ、まだ時差ボケだということです。もう眠れませんから、サッカーマガジンの連載を仕上げてからこのコラムを書いたという次第。それでは、これからハンブルクへ向けて出発します。

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 ちなみに、前述した「あるメディアでのプロジェクト」ですが、それはドイツサッカーを紹介するという特集。そこで私が、クリストフ・ダウムと対談するという企画です。

 クリストフ・ダウムについては、もう語るまでもありませんが、もし知らない方は、インターネットで調べてみてください。今は、オーストリア・ヴィーン(オーストリア・ウイーン)の監督。オーストリアリーグではダントツのトップを走っています。そのチームが合宿を張っているスペインまで飛ぶというわけです。

 ということで、たぶん次のレポートは、小野伸二のフェイエノールトになる予定。それでは・・。




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