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いや、ビックリしました・・カールスバーグカップ、チェコ代表vsホンコンリーグ選抜(2-2・・PK戦、4-3)・・(2000年2月6日、日曜日早朝)

いや、本当にビックリしました、ヨーロッパの強豪、チェコ代表対ホンコン選抜の試合・・

 ハイレベルの「個人能力」をベースにしたホンコン選抜の強いこと。「あの」チェコがタジタジといった雰囲気なのです。とはいっても、総体的なチーム力という面では、確かにチェコの方が一枚上手ではありますが・・。あまり期待していなかったゲームでしたが、フタを開けてみてビックリ。そのゲームは、本当に「内容のある」エキサイティングでダイナミックな展開が最後まで続いたのです。

 後ろ髪など引かれる雰囲気はまったくなく、どんどんとリスクにチャレンジし続けるホンコン選抜。それでも、守備がボロボロになる雰囲気もまったくありません。全員が、積極的に、攻守にわたってギリギリのリスクにチャレンジしてくるのです。まさに「サッカーは自由にならざるを得ないボールゲーム」という普遍的な概念を地でいくチーム。自由になるために、「自分主体」でチームのルール(戦術)を守る・・。素晴らしい・・

 彼らはいったいどんな選手たちなのでしょう。(J−2山形の植木監督が狙っている?!)チャ選手など、ホンコン・チャイニーズの選手は二〜三人だけ。あとは、ブラジル人、旧ユーゴスラビア人、イングランド人など。「世界のはぐれ者が集まった多国籍軍」といった様相です。これこそまさに「個人事業主」の集団。そしてその「はぐれ者」たちが、中国の旧正月の元旦に当たるこの日、満員の観客の前で、チェコ代表という「世界の権威」に挑戦したのです。たぶん彼らは、「何がチェコ代表だ・・サッカーじゃ、グラウンド上でどのくらいの価値を示せるかだけが問われるんだヨ! オレたちは名前はないかもしれないけれど、サッカーじゃ絶対に負けないゼ!」ってな具合に、極限レベルのモティベーションで、ハイレベルなサッカーを展開してしまいます。

 試合は、ホンコン選抜が、予想に反して先制ゴールを挙げます。これで、「しっかりと守り、いつものように、チャンスを見計らったカウンターを決めりゃ、相手は寄せ集めチームだから、簡単に勝ちサ・・」ってな、相手を甘く見る心境だったに違いないチェコ代表も攻めざるを得なくなり、守備ブロックを「開き」、前後のバランスを崩してまでも攻め上がります。ただその攻勢をガッチリと受け止め、逆に危険なカウンターを仕掛けるホンコン選抜。そしてチェコの同点ゴールの後は、またまた「よし!勝ちにいくゾ!!」ってな具合に、大攻勢をかけて、「世界の権威」を押し込んでしまうのです。それも、日本のように、まったく「危険な香り」を放っていないにもかかわらずゲームペースだけは握っている・・というのではなく、本当にチェコの守備ブロックを振り回してしまうほどの危険な仕掛け(組織プレーをベースに、ほどよく個人勝負プレーをミックス)を魅せるのです。

 私は、ホンコンが二度目のリードを奪った後の、チェコの、リズムのないガムシャラな攻めを見ていて、「アッ、これは本当に、日本代表との三位決定戦の相手がチェコになる・・。そうなれば、もう負けられないチェコは、初めからガンガンくるだろうし、日本代表にとっても、またとない『世界を相手にした』本当の実力を測る機会になる・・」、そう感じたものです。ただ逆に、「実力があり、バランスをとりながらガンガン仕掛けてくる実力派はぐれ者集団(ホンモノの個人自供主の集団)であるホンコン選抜との試合でも面白いかもしれない・・」とも思っていました。

 結局は、PK戦でチェコが勝利をおさめ、三位決定戦の相手がホンコン選抜に決まったわけですが、私は、「これは日本代表にとって大変な試合になる・・。満員の観客に後押しされて、まったく失うモノのない、超ハイレベルの自己主張マインドを持った(社会システムに対する極限レベルの反抗心?!)、優れたスキルを有する個人事業主(=世界のはぐれプロ)たちが、極限のモティベーションでリスクにチャレンジしてくるのだから・・」、と感じていました。

 逆にいえば、トルシエ日本代表にとっては「またとない勝負機会(経験を積む機会)」ということになります。このゲームでも、(メキシコ戦のように)アナタ任せの消極プレーに終始するようなら、彼らは、ホンコンの「はぐれ個人事業主」たちにコテンパンにやられてしまうことでしょう。

 よしよし! これで火曜日の「三位決定戦」が楽しみで仕方なくなった・・。また火曜日にレポートしますので、ご期待アレ。さて寝ましょうかネ・・日曜日、午前四時・・




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