湯浅健二の「J」ワンポイント
2025年Jリーグの各ラウンドレビュー
第38節(2025年12月6日、土曜日)
浦和レッズ・・久しぶりのグッドフットボール・・やっと、ホントにやっと、来シーズンへ向けた希望に、輪郭が見えはじめた・・(レッズvsフロンターレ、4-0)
終わりよければすべてよし・・!?
いやいや、そういうわけにもいかないでしょ。
でも、相手は、実力に折り紙付きの長谷部茂利フロンターレだからね。
そんな強い相手に、見事に後塵を拝させたゲーム内容だったわけだから、たしかに来シーズンの輪郭が・・
レッズが、よいサッカーをやったってな一報が、ある方から寄せられた。
だから、アントラーズの優勝を見極め、コラムをアップしてから、レッズ対フロンターレ戦を、観ることにしたってな次第。
そして・・
・・やっと、本当にやっとだよな〜〜・・
・・なんて、観戦しながら、ちょっとアタマにきていたよ。
何せ、この試合は、リーグの最終戦(今シーズンの最終マッチ)だからネ。
なぜもっと早く、フォームを(チームの物理的、心理・精神的&戦術的な状態のことネ)高みで安定させられなかったんだ〜!?
そういえば・・
以前のコラムで、こんなコトを書いたのを覚えている。
・・サミュエル・グスタフソン、中島翔哉、そしてマテウス・サヴィオを「一緒」にプレーさせたら、とてもよいハーモニーが生まれるのでは・・!?
そして、今日・・
そのトリオが、素晴らしく、攻守イメージングをシンクロさせられることを、確認させてもらった。
もちろん、それだけじゃなく、彼らは、もっと、もっと出来る。
特に、中島翔哉・・
ボールコントロール、パス能力、シュート能力など、やはり才能レベルは「世界」だ。
でも、まだまだ、相手をパニックに陥れるような、「以前」の仕掛けドリブルには、ほど遠い。
まだ、何か、怖いのだろうか??
ところで、私事なのだが・・
わたしは、右足を、二度、手術している。
一度は、腓骨の複雑骨折。
もう一つが、ヒザの半月板・・
この経緯については、わたしのバイオグラフィーでも書いたけれど・・
特に、帰国してから受けたヒザの手術では、「古いやり方」だったから、悪い結果に見舞われた。
だから、フルパワーでプレーするのが、最後の最後まで「怖かった」。
だから、中島翔哉の「悩み」が、少しは、分かるような気がする。
でも、だからこそ・・
そう、「恐る恐るプレーすれば、するほど」、次のケガを負ってしまう危険度が、増すんだよ。
とにかく、彼は、フッ切れたマインドで、全力で(記憶のなかのベスト状態で!)プレーするのが、望まれるんだ。
物理的にも、精神衛生上も・・ネ。
けしかけているように勘ぐられるかもしれないけれど・・
とにかく、中途半端な姿勢でプレーするのが、イチバンいけないんだよ。
そのコトだけは、確かな事実なんだ。
とうことで・・
この試合では、前述の三人に加え、安居海渡、渡邊凌磨、そして両サイドバックも、攻守にわたって、抜群の「チーム機能性」を発揮したと思う。
そうなんだよ・・
積極的&攻撃的なボール奪取プロセス(守備)がうまく機能すれば、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)も、どんどん上向くモノなんだ。
そして、彼らが秘める「才能」が、120%発揮されることで、「個」が重なり合い、うまく組織的な「シナジー」を増幅させつづける。
ところで・・
上記のプレイヤーたちは、来シーズンも残るんだよね!?
何か、聞くところによると、サミュエル・グスタフソンが、抜けるとか、抜けないとか・・
何せ、1シーズンもかけて選手たちを「解放」したんだからね。
そして、攻守イメージングの、高質なコラボレーションが、やっと、ホントにやっと「シナジー」を発揮しはじめた。
「それ」が失われてしまうのは、あまりにも、惜しい。
ホントに、ダイジョウブなのだろうか??
チト心配・・
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-
"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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