湯浅健二の「J」ワンポイント
2025年Jリーグの各ラウンドレビュー
第27節(2025年8月24日、日曜日)
ゲーム(サッカー)内容は、両チームにとって、誇れるモノだった・・両チームに対して、称賛と(日本サッカーへの貢献に対する!)感謝の拍手を、おくります・・(FC東京vs京都サンガ、0-4)
このゲームでの「0-4」というゴール状況だけれど・・
それは、ダゾン試合後インタビューで、チョウ・キジェが語っていたように、決して、サッカー内容を「正確に反映」したモノじゃなかった。
そう、松橋力蔵FC東京は、攻守にわたって、とても立派なサッカーを魅せたんだよ。
でも、GKの痛いミスも含めて(!)ツキに見放された。
失点にしても、ゴール機会にしても・・
ダゾン解説の太田宏介が、言っていたように・・
チョウ・キジェ京都サンガの、強烈な「闘う意志」に支えられた、ボール奪取プロセス(守備)が、素晴らしかったんだ。
太田宏介は・・
・・京都は、ホントに、最後のシーン(ゴール前)でのディフェンスが強いですよね・・
そんな表現をしていたけれど・・
同じテーマについて、昨日も、ミヒャエル広島サンフレッチェについて書いたけれど・・
チョウ・キジェ京都サンガの選手たちは、最後の最後まで、決して諦めず、忠実に「勝負イメージング」をアタマに描きつづけていた。
そう、ボール奪取プロセス(守備)においても、究極の「主体性プレー」をブチかましつづけたんだ。
わたしは、「最後の半歩というファクター」というふうに表現するけれど・・
サンガ選手たちは、常に、次、その次ってな感じで、FC東京の仕掛けを「予測」しつづけ、アクションをブチかましつづけて(足を動かしつづけて!)いた。
まあ、たしかに、チョウ・キジェ京都サンガは、立派な(意志の!)サッカーを魅せた。
それにしても・・
松橋力蔵FC東京がブチかましつづけた、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)もまた、称賛に値する素晴らしい内容テンコ盛りだった。
人とボールの動きと、そのリズム・マネージメント、組織プレーと個人勝負プレーのバランスなど・・
それだけじゃなく・・
それらをベースに、決してビビることなく(失敗を恐れることなく!)、勇気マンマンのリスクチャレンジをブチかましつづけたんだ。
だからこその、立派なゲーム内容ではあった。
だからこそ、FC東京サポーターの方々も、最後の最後まで、全力の声援をおくりつづけた。
ところで・・
両チームのGKが魅せつづけた、スーパーセーブも含めた、素晴らしいゴールキーピング。
わたしは、こんなに、GKのプレーが目立ったゲームも、珍しいって感じていたよ。
逆から観たら・・
それほど、両チームともに、さまざまな「形態」のゴール機会を創りだしたっちゅうことだね。
とはいっても・・
そう、FC東京GKキム・スンギュは、痛い、ホントに痛い、二つのミスを犯してしまった。
それが、直接的に失点につながってしまったわけだけれど、彼は、そのミスを補って余りあるスーパーゴールキーピングを、何度も魅せていた。
難しいネ・・
結果「だけ」を表面的に評価しちゃいけない、理不尽なサッカーというボールゲームは・・
まあ、人は、ポジティブ(ハッピー)な事象よりも、ネガティブな(怒りや後悔の念をかき立てられる)出来事からの方が、多くを学べるわけだから・・
ということで・・
選手たちが、もっとも肌身に体感していると思うけれど・・
この試合で、松橋力蔵FC東京がブチかましたサッカーは、ホントに、誇れる内容だったんだ。
もちろん、チョウ・キジェ京都サンガが魅せた、忠実でクリエイティブなボール奪取プロセス(守備)も含めて・・
同じ、日本のサッカー人として、両チームに対して、称賛と(日本サッカーへの貢献に対する!)感謝の拍手を、おくります。
両チームともに・・
お疲れ様でした。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-
"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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