湯浅健二の「J」ワンポイント
2025年Jリーグの各ラウンドレビュー
第17節(2025年5月18日、日曜日)
たしかに、ゴール機会の量と質という視点じゃ、フロンターレに、微妙な一日の長はあった・・それでも、総体的には(!?)両チームが、内容で、まさにイーブンの勝負マッチを魅せてくれたコトも確かな事実だった・・(フロンターレvsセレッソ、2-0)
死力を尽くした、まさにエキサイティングの極みってな、勝負マッチだった。
互いに、とにかく、積極的&攻撃的に、仕掛け合ったんだよ。
もちろん、絶対ベースは、ボール奪取プロセス(守備)。
そこでは、まさに、互角のデュエルが繰り広げられた。
そして、次の、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)・・
実は、そこでも、全体的には、互角「に近かった」って感じているんだよ。
まあ・・ね・・
両チームが創りだした「ゴール機会の内実」という視点では・・
ほんの少しだけ、フロンターレに一日の長があったのも確かな事実ではあったけれどサ・・
そのコトは・・
クロス(CK)から、二度ほどブチかました(両方とも山田新!)決定的ヘディングシュートシーン(すべて、相手GKの正面に飛んでしまった!)だけじゃなく・・
その他のゴール機会(特に54分の、山本悠樹からのスルーパス&山田新の決定的シュートシーンなど)による、「枠内シュート数」からも、まあ、明白だったね。
でも・・サ・・
そんな総体エヴァリュエーション(あっゴメン・・評価ね)が、(全体として!?)正当だったと感じているの私なのに・・
ボール奪取プロセス(守備)は言うまでもなく・・
次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)において、もっとも重要なファクターである、人とボールの動きと、そのリズム・マネージメントという視点でも・・
両チームが、かなり「同格」だったという感触は、明確に、イメージに、残っているんだよ。
それほど、セレッソが、立派な主体性サッカーを魅せたっちゅうコトさ。
ボール奪取プロセス(守備)でも、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)においても・・
あっと、もう一つの視点・・
それは、組織プレーと「個の勝負プレー」のバランス・・
その視点でも、少しだけ、フロンターレにアドバンテージがあった!?
そう、「あの大天才」家長昭博が、創りつづけた、素晴らしい「タメ」と・・
ソコからの、相手ディフェンスの「ウラ」への、スーパー(浮き球)スルーパスなどによる、決定的チャンスメイクなどなど・・ネ。
また、後半22分にグラウンドに立ち、二つのゴールをブチ込んだ、エリソンによる「個の勝負プレー」も、特筆だった。
その、「ゴールへの執念」が、まさに爆発した・・
パワフル&スピーディーな爆発フリーランニングと、冷静なシュート。
まあ、日替わりかもしれないけれど、この試合では、明らかに、彼が、ヒーローだった。
ということで・・
こんなエキサイティングマッチを魅せつけられたワケだから、いまでも、脳裏の「さまざまな思いが錯綜する熱さ」は、まったく冷めないんだよ。
だからなのかもしれないけれど・・
そこには、何か、煮え切らない感性も、あったりして・・
たぶん、ソレって・・
あんな、攻守にわたる優れた(主体性!)サッカーを魅せたセレッソだったのに、こんな結果を受け容れなきゃいけなくなった・・
・・そんな「心の揺らぎ」だったのかもしれない。
でも、まあ、そんな感性は・・
ヘネス・ヴァイスヴァイラーやリヌス・ミケルスといった、世界サッカーのレジェンド勝負師からすれば、プロにあるまじき・・って、叱責されそうだけれどサ。
とにかく・・
このゲームもまた、日本プロサッカーのプロモーションとして、素晴らしい「価値」を提供してくれたって、当事者の皆さんに、心からの称賛と感謝の拍手をおくります。
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最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-
"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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