湯浅健二の「J」ワンポイント
2025年Jリーグの各ラウンドレビュー
第10節(2025年4月11日、金曜日)
さすがにリカルド・ロドリゲス・・レイソルを、良いチームへと導いているじゃないか・・また優れたプロコーチ松橋力蔵に率いられたFC東京も、徐々にフォーム(物理的・心理精神的なチーム状態)が高揚している・・(FC東京vsレイソル、1-1)
さすがに、リカルド・ロドリゲス・・
レイソルは、とても良いサッカーをしている。
ボール奪取プロセス(守備)でも、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)においても。
守備ハードワークは言うまでもなく、攻撃でも、人とボールの動きと、そのリズム・マネージメントなど、よくトレーニングされたチームじゃないか。
良くトレーニングされたチーム・・
もちろんボール奪取プロセス(守備)が絶対ベースではあるけれど・・
スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)での、互いの「イメージング・シンクロ」の内実も、とてもインプレッシブなんだよ。
ボールの動き(次、その次の動き)を、チームメイトが、ホントによく「イメージ・シェア」出来ている。
だからこそ、人とボールが、素早く、スムーズに動きつづけるっちゅうわけだ。
そこで彼らが魅せる「動きのリズム」は、まさに一流チームの証だね。
ダゾン解説の南雄太が言っていたけれど・・
・・とにかく、(レイソルの)選手たちが、楽しそうに(前向きに、主体的に!?)トレーニングに取り組んでいるんですよ・・
そうそう、それこそが、リカルドのコーチングの真骨頂っちゅうことなんだ。
決して(変な戦術的な)カタチから入ったりせず・・
攻守のメカニズム(原則イメージング)を共有するなかで、あくまでも、自分自身で、攻守の目的を意識しながら、仕事(≒攻守ハードワーク)を探しているんだよ。
ただネ・・
たしかに、そんな、優れたサッカーを魅せるレイソルではあるけれど・・
スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の目的である、シュート機会(ゴール機会)を創りだすことについては、四苦八苦していた。
それは、もちろん・・
優れたプロコーチ松橋力蔵が率いる、FC東京のボール奪取プロセス(守備)が優れていたからに他ならない。
彼らもまた・・
そう、一人の例外もなく全員が、瞬間的に変化しつづける状況のなかで、仕事(≒守備ハードワーク)を、積極的&攻撃的に、探しまくっていたんだよ。
そして、そんなハイレベルな主体性プレーに支えられたFC東京は、ボールを奪い返したら・・
とても危険な、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)をブチかましていくんだ。
たしかに、全体的なイニシアチブは、レイソルに握られてはいるけれど・・
でも、チャンスとなったときの「仕掛けプレー」には、危険ファクターが満載だったんだ。
特に、カウンターでの、タテのスペースをつなぐ超速ドリブル・・
そこから、強烈ミドル弾や、最終勝負クロス、ラストパスなどをブチかます・・
佐藤恵允、仲川輝人、俵積田晃太(また交替出場した遠藤渓太など)といったドリブラーがブチかます、「エイヤッ!!」のドリブル勝負には、危険なニオイがプンプンだった。
まあ、ということで・・
全体的には、とてもフェアな「結果」だったとするのが、ただしい評価なんだろうね。
一昨日の「変則5節マッチ」もそうだったけれど、とにかく、このところの「J」では、素晴らしくエキサイティングな勝負マッチが、増えていると感じるのは、わたしだけじゃない・・!?
さて明日も、明後日も、興味深いゲームがつづく。
明日は、久しぶりに、ミヒャエルの勝負マッチ(ホーム岡山戦)、明後日は、ゼルビア対レッズを観戦しようかな。
また明後日の深夜には、U17アジアカップ準決勝、日本vsサウジアラビア戦を、堪能しましょう。
サッカー三昧のウィークエンド・・
いいネ〜・・へへっ・・
============
最後に「告知」です。
どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
-
===============
重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
追伸:わたしは-
"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
==============
ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
-
-
-
-