湯浅健二の「J」ワンポイント


2023年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第20節(2023年7月8日、土曜日)

 

この試合でも、ボールポゼッションと「ゴール機会」の「ねじれ現象」が見られた・・面白いネ〜・・両チームが魅せつづけた、最高集中力の「ギリギリせめぎ合い」に乾杯っ!!・・(レッズvsFC東京、0-0)

 

両チームの全員が、オールアウト「まで」闘った。

タイムアップのホイッスルを聞いた次の瞬間、多くの選手が、倒れ込んだり、ヒザに手を当て、荒い息をついていたんだよ。

また、試合後のスタジアムも、「0-0」という(静的な!?)ドローマッチとはかけ離れた、かなり興奮した雰囲気に包まれていたっけ。

それだけ、両チーム、両サポーター、両ベンチが、是が非でも勝ちたかったっちゅうコトだね。

そんな勝負マッチの、総体的なゲーム内容・・

そこでは、たしかに、レッズに軍配があがる。

もちろん、ポゼッションだけじゃなく・・

ボール奪取プロセス(守備)、スペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)の目的という視点でも・・ね。

たしかに、全体的な「ゲームの流れ」からすれば、攻守の目的を達成しようとする「勢い」という視点で、少しだけ、レッズに軍配があがると思うんだよ。

でも・・

そう、「勝負のプロセス展開」という視点では、今度は、FC東京に軍配をあげなきゃいけない。

要は、「ゴール機会の量と質」という視点ね。

難しいけれど・・

このゲームを総体的に表現したら、こんな感じに落ち着くかもネ・・

・・ボールを握っていたレッズだけれど、そう簡単には、スペースを攻略できず、逆に、カウンターやセットプレーで、冷や汗をかかされた!?・・

ところで・・

たしかに、両チームともに、前評判どおり、ボール奪取プロセス(守備)は、素晴らしかった。

その骨子は、何といっても、「最後の半歩というファクター」が高質だっちゅうこと。

彼らは、忠実に、チェイス&チェック(寄せ)や、マーキング&カバーリング、協力プレスの集散などを、ハイレベルに機能させつづけた。

でも、それ以上に、相手の「最終勝負プロセス」を抑えつける「イメージング」が素晴らしいんだ。

そう、自分で考え、勇気をもって決断し、実行していくチカラ・・ね。

要は、両チームともに、優れた「主体性プレー」をブチかまし合っていたっちゅうわけさ。

だからこそ、最後の瞬間に、相手のシュートやクロス、決定的パスなどを、効果的に「ブロック」できるんだよ。

もちろん、中盤でも、「スイッチ」を、効果的に「入れる」コトができ、仲間も、忠実に「呼応」する。

だからこそ、危険な(ショート!?)カウンターをブチかませるシーンを創りだせる。

だから、このゲームを総体的にまとめたら・・

互いに、しっかりと守り、秘術を尽くして攻め上がった・・っちゅう表現に落ち着くんだろうね。

あっ、繰り返しか・・スミマセン・・

ということで・・

最後に、レッズの各インディビデュアルについても簡単に・・

興梠慎三・・

・・素晴らしいポストプレーだけじゃなく、最終勝負のフリーランニング、またシュートまで持ち込むスキルなど、このゲームでも、抜群の存在感を発揮した・・

岩尾憲と伊藤敦樹・・

・・この試合でも、抜群のタテのコンビネーションで、守備だけじゃなく、仕掛けでも、しっかりと「起点」になったり、スッと「消え」て、予想外のトコロに急に現れ、危険なフィニッシャーになったり・・

・・特に、岩尾憲が魅せつづけた、ゲーム&チャンスメイクは、素晴らしかった。

ドリブラーの小兵コンビ、関根貴大と大久保智明・・

・・相手は、この二人のドリブラーに、特に注意を払っていたと感じた・・

・・だから、うまく、本来の勝負ドリブルの「リズム」にもっていけなかった・・

・・そんな厳しい状況だからこそ、もっと動き回り、シンプルなタイミングでボールを動かすんだよ・・

・・そう、「パスを出して走るっ!!」ってなワンツーを繰り返すんだ・・

・・そして、そんな「動きのなか」で、スペースを攻略できたら、本来の勝負ドリブルをブチかます・・

・・このゲームじゃ、そんな「組織と個のバランス感覚」に、彼らの課題が見え隠れしていた・・

また、交替出場した小泉佳穂・・

・・やっと、ホントにやっと、本来の「闘う姿勢」を前面に押し出せるようになった・・

・・そう、最前線からの、ダイナミックで効果的なチェイス&チェック(寄せ)ネ・・

・・自分本来のシェイプ(イメージング&勇気&自信など)を取り戻すためには、まず、積極的&攻撃的にボール奪取プロセス(守備)から入っていくしかないんだ・・

・・そう、まず、チェイス&チェック(寄せ)で「爆発」するんだよ・・

・・そうすれば、自然と、次のスペース攻略プロセス(攻撃&仕掛け)でも、より、積極的&攻撃的なプレーをブチかませるようになるのさ・・

・・そんな、ホンモノの「闘う意志」が感じられ、とてもハッピーな筆者だった・・

まあ、このゲームについては、こんなトコロですかね。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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