湯浅健二の「J」ワンポイント


2021年Jリーグの各ラウンドレビュー


 

第12節(2021年5月1日、土曜日)

 

このゲームじゃ、長谷部茂利アビスパが魅せた素晴らしいパフォーマンスに対して、敬意を表するしかない・・(アビスパvsレッズ、2-0)

 

レビュー
 
スゴイね〜、長谷部茂利アビスパ。

ホントに、よくトレーニングされたチームだ。

特に、ボール奪取プロセス(守備)における、プレイヤー個々の「意識と意志とイメージング」の爆発が、ホント素晴らしい。

そう、キャプテン前寛之やフォワード渡大生に象徴されていたように・・ネ。

もちろんそれは、プレイヤー個々が、『自分主体!!』で、次のボール奪取シーンを「探しまくり」つづけているっちゅうこと。

そう・・

そんな「主体性」を、チーム全体でシェアできる「心理環境」も、しっかりと整備するストロングハンド(監督)長谷部茂利は、素晴らしい仕事をしているんだよ。

とにかく・・

福岡プレイヤーたちは、常に積極的、主体的に、状況をしっかりと判断しながら次の「勝負」をイメージし、そして勇気をもって、「極限のダイナミズム」をブチかますんだよ。

その、心理ダイナミズム(=強烈な意志!!)だけれど・・

もちろん「それ」は、次のボール奪取や、攻撃でのスペース攻略プロセスでブチかますリスクチャレンジと、ほぼ同義だよね。

美しい質実剛健サッカーを体現するために、戦術というルールを積極的に超越していく(破っていく!)という視点も含めてね・・

ということで・・

ホントに素晴らしい「主体性サッカー」を展開した、長谷部茂利アビスパに対して、心からの拍手を送っていた筆者だったのです。

さて・・

リカルド浦和レッズ・・

内容は、皆さんも観られたとおり、そんなに悪くはなかった。

でも・・

そう、今日のアビスパが魅せつづけた、素晴らしく忠実でダイナミック&クリエイティブなボール奪取プロセス(守備)が良すぎた・・という視点もある。

・・攻守の素早い切り替え・・

・・チェイス&チェック(ボールホルダーや次のパスレシーバーへのチェイス&チェック(寄せ)・・

・・カバーリングや協力プレス・・

・・最終勝負シーンでの「最後の半歩」を伸ばし切る意志のディフェンス・・

・・そして、ゲーゲンプレスも含む「前からプレス守備」と、落ち着いたブロック守備の、効果的な使い分け(選手の動きの効果的な集散!?)等など。

どれをとっても、長谷部茂利アビスパは、素晴らし過ぎたよね。

もちろん・・

いくらイニシアチブを掌握していたとはいっても、そんなレッズの仕掛けプロセスにも課題はあったさ。

そう、もっと仕掛けに人数をかけられれば、ダイレクトパスを織り交ぜた組織コンビネーションを効果的に機能させ、スペースも頻繁に攻略できたはず・・とかね。

その視点では・・

逆に、人数が足りないのに(フリーランニングの量と質が足りないのに!?)、スペースを、ゴリ押しで(!?)攻略していこうと「し過ぎる」傾向も見受けられた。

そんなレッズに対して私は・・

相手を抜き去るドリブル勝負、「エイヤッ!!」のアーリークロス、強烈ミドル弾などなどの「個の勝負」に対するイメージが、少し希薄に「過ぎる」かもしれない・・って感じていたんだ。

もちろん・・

リカルド浦和レッズが志向するサッカーの方向性には、とてもアグリーだよ。

だから、ネガティブなニュアンスのコメントを書きながら、微妙な「違和感」にも苛(さいな)まれているんだ。

ホント・・

不確実な要素がテンコ盛りのサッカーマッチだからこそ・・

微妙な、ホントに微妙な、相対的な(攻守)バランスの上で、双方が繰り出す、様々なグラウンド上の現象が「複雑怪奇に絡み合って」いるんだよな〜・・

あっ、スミマセン・・

とにかく・・

様々な意味合いで、リカルド浦和レッズにとって、貴重な学習機会だったと感じていた筆者なのでした。

へへっ・・

________

ところで、エネーチケーBS。

カメラワーク(ズーミングワーク)は言うまでもなく、実況の森田哲意さん、解説の森岡隆三も含めて、素晴らしい中継でした。

楽しめました。

そうそう、解説の森岡隆三が、こんな興味深いコトを言っていたんだっけ。

アビスパ監督の長谷部茂利について。

・・彼は、とても謙虚・・

・・決して偉(えら)ぶらない・・

・・選手たち個々にも、深いレスペクトをもって接している・・

・・だからこそ、チームが、一つのユニットとして、最高のパフォーマンスを発揮できる・・

フムフム〜〜・・

いい表現(最高の褒め言葉!?)だね〜。

そうなんだよ。

年齢、性別、(社会的な!?)立場などなどの表面的な「事情」とは関係なく・・

相互に、心の底からレスペクトし合うこと(し合えること)こそが、一つの組織の「全体パフォーマンス」を押し上げるための、最高の(唯一の!?)リソースなんだ。

その深い哲学については、わたしも、読売サッカークラブや、その後に立ち上げたビジネスで、何度も学習させられたっけ。

だから、森岡隆三の言葉を聞きながら、その内容に納得しながら、彼に対して、心からの敬意を表していたわけさ。

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最後に「告知」です。

どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。

一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」

そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」

自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。

ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。

もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。

まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・


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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは-"Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。

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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。

 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。





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