湯浅健二の「J」ワンポイント
		
		
		
		
			 2017年Jリーグの各ラウンドレビュー 2017年Jリーグの各ラウンドレビュー
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					 第2節(2017年3月4日、土曜日) 第2節(2017年3月4日、土曜日)-   
 2017_J1_第2節・・超ハイレベル組織サッカーのレッズ・・またボランチコンビ候補とラファエル・シルバについても簡単に・・(レッズvsセレッソ、3-1)・・(2017年3月4日、土曜日) 2017_J1_第2節・・超ハイレベル組織サッカーのレッズ・・またボランチコンビ候補とラファエル・シルバについても簡単に・・(レッズvsセレッソ、3-1)・・(2017年3月4日、土曜日)  -   
 レビュー レビュー
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- なんかサ〜・・、レッズと対峙する相手のゲーム戦術が、とても似通っているよな〜・・。
 
 この試合を観はじめて、すぐに、そんなコトを思っていた。
 
 そう、昨年末から今年にかけて続いている、レッズに対するアントラーズの「成功パターン」。
 
 開幕戦では、マリノスも、まったく同じコンセプトで(ツキにも恵まれて!?)勝利を収めたよね。
 
 だから、そんなゲーム戦術イメージを「踏襲」するのは、自然な成り行きなんだろうね、
 
 そう、今節のセレッソも、全体的には「同じタイプ」のゲーム戦術で臨んできた。
 
 彼らもまた、立ち上がりから、ハーフウェイラインよりも少し下がったゾーンから、爆発的な「連動プレッシング」を仕掛けてきたんだよ。
 
 そう、「あわよくば・・柿谷曜一朗と杉本健勇の俊足を(柿谷の場合は、天才的なキープ力と突破力も!!)活かした必殺ショートカウンターを見舞う・・」ってなイメージ。
 
 その爆発的な(静と動のメリハリの効いた!!)連動プレッシングについては、「流石にユン・ジョンファン・・」て拍手していた。
 
 とにかく、そのプレッシングアクションは、とても首尾一貫していたし、誰一人としてサボっていなかった。
 
 ただレッズは、そんなセレッソの忠実な連動プレッシングをブチかまされても、まったくといっていいほど動じなかったよね。
 
 レッズの、攻撃におけるチーム戦術イメージは、とても洗練されてきているんだよ。
 
 だから、いくら相手が、高めゾーンから、ショートカウンター狙いの忠実(連動)プレッシングをブチかましてきても、十二分に対応できていた。
 
 そこで、忠実な「爆発パス&ムーブ」を積みかねるダイレクトパス・コンビネーションが冴えわたっていたコトは言うまでもない。
 
 そんなだから、セレッソの連動プレッシングが、うまく機能しないのも道理っちゅうわけだ。
 
 それでもセレッソは・・
 
 そう、そんなふうに、続けざまに「忠実チェイス&チェック&ボールなしの寄せアクション」を外されたら、普通はメゲてしまうものだけれど、セレッソ選手たちの「忍耐力(=強烈な意志)」は、特筆に強かった。
 
 だからこそ私は、優れた心理マネージャーでもある(!?)ユン・ジョンファン監督にも、心からの拍手をおくるわけさ。
 
 ということで、ゲームのイニシアチブを完全に牛耳ったレッズ。
 
 この試合では、相手の「強化された守備ブロック」に対しても、とても効果的にスペースを攻略できていたと思う。
 
 そう、人とボールの動きが、とてもスムーズに、そして活き活きと流れつづけていたんだよ。
 
 そんな「活発な動き」があったからこそ、ボールがないところでの動きの量と質も、際限なくアップしていったんだ。
 
 そう、選手たちは、「動きの内実」を体感し、それに刺激されるモノなんだ。まさに、意識と意志の「善循環」っちゅうわけさ。
 
 そして、だからこそ、サイドからのドリブル勝負や、中央ゾーンでの、ダイレクトパス・コンビネーションの機能レベルが際限なくアップしていくっちゅうわけだ。
 
 あっと・・
 
 ここでは、組織プレーと個人勝負プレーをミックスして語ってしまったけれど・・
 
 いまのレッズでは、組織的に人とボールを動かしながら、ほぼ理想的なタイミングと状況で、勇気をもった個のドリブル勝負「も」飛び出してくるから、その「ハーモニーの質」からすれば、「組織と個」をミックスして書いても、まさに違和感がないということだろうね。
 
 いいね・・ホントに・・
 
 そして私は、そんなレッズの高質な組織サッカーを心の底から楽しんでいたっちゅうわけだ。
 
 ところで青木拓矢。
 
 この試合でも、攻守にわたって、抜群の存在感を発揮した。
 
 彼については、以前のコラムで、何度もボロクソに書きつづけたことがあったけれど、そんな記憶も、既に時空の彼方に消え去ってしまったような・・へへっ・・
 
 そこで、チト、考えた。そう、守備的ハーフのコンビ。
 
 チームのなかで、「消耗度」がもっとも高いポジションだ。
 
 もちろん、そんなフィジカル条件だけじゃなく、守備でも、攻撃でも、積極的に「仕事を探しつづけられなきゃ直ぐにクビになる」、スーパーな「意識と意志」を求められる選手たちなんだ。
 
 だから、そうそうは、阿部勇樹と柏木陽介の「代替」は(もちろん青木拓矢を除いて!!)簡単には見つからないだろうな〜・・なんて心配していたんだよ。
 
 でも・・
 
 そう、ミハイロの会見を聞きながら(大住良之さんの質問に答えていたときかな・・)、ちょっと、レッズ選手のリストに目をやったんだよ。
 
 そしたら、出るわ、広がるわ、守備的ハーフ(中盤の底≒チームの重心として、とても重要なタスクを担う!)コンビ候補のイメージが・・。
 
 阿部勇樹、柏木陽介、青木拓矢は「抜け出た存在」として、それ以外にも、遠藤航がいる、那須大亮がいる。
 
 それだけじゃなく、前回のACLコラムでも書いたボランチ・ニューフェイス、駒井善成だって頭角をあらわしている。
 
 また、長澤和輝だって、ケルンのときのように「ハングリー」になれれば、期待大だし・・
 
 ミハイロは、今シーズンのレッズでは、その「体力消耗ポジションの候補」を厚くすることもイメージしていたと言うことなんだろうね。
 
 最後に、ラファエル・シルバ(これからは単に「ラファ」と呼ぶことにします)。
 
 このゲームでは、彼の優れた才能が光り輝くシーンが多かった。
 
 いや、どんどんとチーム戦術イメージに、彼のイメージが「連鎖フィット」しはじめている・・という表現の方が、現状をうまく言い表していると思うよ。
 
 まあ、まだまだ守備ハードワークは改善していかなきゃいけないけれど、攻撃では、素晴らしい存在感を魅せつづけていた。
 
 シュートを決める・・というポイントだけじゃなく、組織コンビネーションの「効果的パーツ」として、素晴らしい機能性を魅せていたし、タテパスを受けてか
らのポストプレーでは、「天才」を惜しげもなく魅せていた。もちろんパスも上手いし、爆発的な抜け出しフリーランニング・センスもいい。
 
 とにかく、ラファに対する期待が天井知らずってな感覚に襲われている。いや、ホント、楽しみで仕方ありませんよ。
 
 あっと・・代替の効かないストライカー、武藤雄樹についても一言。
 
 「あの」フッ切れた先制ゴールは、ホントに、スーパーだった。「それ」がなければ、レッズはもっとも苦労させられたに違いない。
 
 そのスーパーシュートを観ながら、「レッズ選手は、もっともっと(アバウトでもいいから!?)シュートにチャレンジしていい・・」なんてコトも考えていた。
 
 まあ、そんなことは、ミハイロが、口を酸っぱくして言いつづけているだろうけど・・ネ。
 
 PS: 美しく勝つために・・
 
 しつこいけれど、このテーマについては、The Core Column」で発表した「こんなコラム」や「あんなコラム」を参照してくださいネ。
 
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 最後に「告知」です。
 
 どうなるか分からないけれど、まだ、連載をつづけています。
 
 一つは、選択したテーマを深める「The Core Column」。
 
 
- そして、もう一つが、私の自伝、「My Biography」。
 
 自伝では、とりあえず、ドイツ留学から読売サッカークラブ時代までを書きましょうかね。そして、もしうまく行きそうだったら、「一旦サッカーから離れて立ち上げた新ビジネス」や「サッカーに戻ってきた経緯」など、どんどんつづけましょう。
 
 ホント、どうなるか分からない。でも、まあ、できる限りアップする予定です。とにかく、自分の学習機会(人生メモ)としても、価値あるモノにできれば・・と思っている次第。
 
 もちろん、トピックスのトップページに「タイトル」をレイアウトしましたので、そちらからも入っていけます。
 
 
- まあ、とにかく、請う、ご期待・・ってか〜〜・・あははっ・・
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 重ねて、東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げます。 この件については「このコラム」も参照して下さい。
 追伸:わたしは- "Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。 "Football saves Japan"の宣言に賛同します(写真は、宇都宮徹壱さんの作品です)。
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 ところで、湯浅健二の新刊。三年ぶりに上梓した自信作です。いままで書いた戦術本の集大成ってな位置づけですかね。
 タイトルは『サッ カー戦術の仕組み』。出版は池田書店。この新刊については「こちら」をご参照ください。また、スポーツジャーナリストの二宮清純さんが、2010年5月26日付け日経新聞の夕刊 で、とても素敵な書評を載せてくれました。それは「こちら」です。また、日経の「五月の書評ランキング」でも第二位にランクされました。
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